6月18日(木)
オンライン授業が続いたせいかどうかわかりませんが、私が教えている中級レベルは、どのクラスも作文の出来がもう一つです。それゆえ、期末直前の授業にもかかわらず、作文を書かせました。課題は昨日のオンライン授業で出されているので、自分で作ったメモの参考に原稿用紙のマス目を埋めていくだけだったのですが…。
まず、クラスでいちばんよくできるはずのXさんが、「先生、タイトルは何ですか」と聞いてきました。Xさんにすら課題がよく伝わっていないのかと思って、「えっ? 昨日、O先生が何を書くか説明したでしょ」と言いながら、課題の説明をしました。でも、そうじゃなくて、その課題について原稿用紙に書く時、どういうタイトルにしたらいいかということのようでした。
私が学期の最初から作文を担当していたら、「私が読みたくなるようなタイトルを付けてください」と言い続けます。最初の対面授業の時にも言ったのですが、十分に浸透していませんでした。改めてそう指示して、回収した作文を見てみましたが、どれも似たり寄ったりでした。
作文の中身はというと、論旨はそれなりに通っていても、使っている言葉が難しすぎて、かえって訴える力が弱くなってしまった文章が目立ちました。作文のメモを作ってくることが宿題でしたから、学生たちは張り切って辞書を引きまくって難しい言葉を見つけ出し、それを使ったのでしょう。残念ながら、その多くが失敗でした。言ってみれば向こう傷ですから、大丈夫とかダメとかの連発よりは評価しなければならないかもしれません。
このクラスの学生は、半数近くが6月のEJUが受けられず、11月に勝負をかけます。11月の結果を使う大学でも、入試自体はその前に行われることもあります。500字のEJUの記述試験より前に、1000字の小論文を書かなければならないケースも十分考えられます。そういう意味で、次の学期が、学生たちも私たちも、正念場です。
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