夢はYouTuber

5月8日(金)

今学期はずっとオンラインで受験講座をしています。今までもパワーポイントを利用して授業を進めていましたが、主役は生身の私自身でした。私が身振り手振り口振りで説明し、学生との掛け合いを通して理解度を探り、授業を形作ってきました。

しかし、今学期はパワーポイントが主役です。私の拙い操作技術では、画面に生身の私を再現することはできません。身振り手振り口振りを何らかで補わなければなりませんが、それをパワーポイントに担わせようとしているものの、なかなかそのレベルには至りません。

まず、先学期までのパワーポイントでは力不足です。補足資料のつもりで作っていますから、授業全体にわたってそれに頼ろうとするには無理があります。板書をしながら説明した部分がそっくり抜けていたり、体を張って説明していた部分を文字にすると長ったらしくなってしまったり、あらばかりが目立ちます。

しかも、そういうのが実際に授業をやっている最中に気づきますから、「学生たち、わからないだろうなあ…」と思いながら話を続けざるを得ません。事前にシミュレーションして足りない部分を補ったつもりでも、本番になると「しまった」の連続です。大急ぎで別の資料を引っ張り出してきたり、カメラのレンズに写真をかざしたり、ホワイトボードに計算過程を書いたりなど、冷や汗を流しながら応急処置をしています。

こういう授業を繰り返していると、YouTubeなどで公開されている授業はよくできていると思います。もちろん、かけているお金も時間も違いますが、自分の非力さを痛感します。私はYouTuberにはなれそうもありません。

ここのところ、新規感染者数が落ち着いてきました。このままフェードアウトしてくれたら、6月には対面授業ができるかもしれません。そうなることを、祈っています。

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