不安を乗り越えて

4月27日(月)

今月の最初から続いていた日本語教師養成講座の講義が、とりあえず終わりました。オンラインで養成講座の授業をするのは初めてでしたから、やりにくさは最後まで拭えませんでした。

顔は一応見えているのですが、細かい表情を読み取ることは難しく、私の話がどこまで伝わったか、びくびくしながらの授業が最後まで続きました。受講生のみなさんは優秀なようで、こちらからの問いかけにはおおむね的確に答えてくれました。ですから、そこそこ理解が進んでいるのだろうと勝手に想像しています。

でも、ミュートが原則ですから、受講生のつぶやきが聞こえません。教室でやっていた時はそういう独り言を拾ったり受講生同士の会話を聞き取ったりして、理解の進み具合を測ってきました。今回はそれができなかったのがつらかったです。自分の授業が上滑りしているのではないかと、どこか不安を抱えながらの授業でした。

そういう引っ掛かりというかつまずきというか、うまく進まない要素が見えませんから、放っておくと教室での授業よりテンポよく進んでしまいます。それゆえ、意識して以前の内容に触れて、復習のきっかけを作りました。授業内容が相互に絡み合っているということが受講生に伝われば、教室での授業より効果が上がるかもしれません。

私の養成講座の授業はしばらくお休みですが、6月にまた何回かあり、7月は後半の授業も始まります。そのころまでオンライン授業が続いているかどうかわかりませんが、それに向けての対応は抜かりなく考えておかなければなりません。

受講生のみなさんは、明日、オンラインの会話の授業に加わります。実際に日本語学校の学生と話すのは、これが初めてではないでしょうか。うまくコミュニケーションができるだろうかと、なんだか緊張しているみたいでしたから、「わからない、伝わらないという経験も、学生にとっては大事な経験です」と、励ましました。

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