短く

1月16日(木)

授業後、もうすぐ入試のNさんが面接の受け方を聞きに来ました。“いまさら”なのですが、中級のNさんはもう1年KCPで勉強するつもりでいますから、今回は練習だと言います。まあ、それでもいいですが、受かると信じて受けなければ、本当に受かりませんよ。

それはともかく、練習というだけあって、Nさんの面接の受け答えは、とにかく要領が悪いです。一生懸命しゃべっているのですが、一生懸命すぎて話がやたらに長いのです。放っておくと、3分ぐらいだらだらと平気に話し続けます。中級ぐらいの実力でそんなに長い時間しゃべっていると、話の筋がどんどんずれていきます。そのため、いつの間にか質問の主旨が忘れ去られ、あさっての答えになってしまうものです。Nさんはその典型と言っていいでしょう。

こちらもまた面接初心者によくあるパターンですが、「雰囲気がいいですからこの大学にしました」的な、漠然とした抽象的な、私でも答えられちゃうような答えを連発していました。しかもしまりなく長々とですから、面接官は絶対に途中で答えを切るでしょうね。答えを切られたら、Nさんは焦ってしまい、さらにもっと答えが長くなり、負のスパイラルを描きながらドツボに陥っていくでしょう。

Nさんには、答えは30秒以内と厳命しました。本当は15秒と言いたいところですが、そんなことを言ったら、Nさんは気絶してしまうでしょう。それから、面接はコミュニケーションだとも言い聞かせました。論文発表会じゃありませんから、一方的に何分もしゃべり続けてはいけません。また、自己アピールの場でもありますから、寸鉄人を刺すような表現が理想です。

次に会う時、Nさんはどんな顔つきをしているでしょうか。

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