7月27日(月)
初級クラスのGさんは、授業中「そんなことはわかってるよ」といわんばかりの態度を取り、先生方の評判がよくありません。今日は、先週の文法テストを返却してフィードバックをしましたから、この機会を利用して思い切り鼻をへし折ってやりました。
70点が合格点のテストで84点ですからね、悪くはないよっていう程度の成績です。わかっているつもりできちんと勉強していないから、思ったほど点が取れないのです。早いうちにたたいて、自分はできないんだ、わからないことがまだまだたくさんあるんだ、という自覚を持たせなければなりません。今ここでそういう自覚を持てば、これから伸びていく可能性も大いにあります。でも、大天狗様のままだったら、いずれ大けがをすることになるでしょう。
中途半端にできて、いい気になって、勉強をおろそかにしていると、正しい日本語、きちんとした言葉遣いが身に付きません。そして、それが本当に必要な受験本番で失敗するのです。そうならないうちに、自分のできなさ加減に気付かせるのも、教師の大事な仕事です。もちろん、学生を励まし勇気付けることも教師の根本をなす仕事ですが、自分の力を正確に伝え、現実の厳しさを教えることは、それ以上に大切だとも思います。
鼻がへし折れたのかどうかわかりませんが、今日のGさんはいつもより神妙に授業を受けていたように思います。少し謙虚になって、自分を見つめ直し、必要な勉強を確実にしていく気持ちになったでしょうか。