危機管理

10月15日(火)

朝一番で学校内外を見回りましたが、いつも通りたばこの吸い殻が2、3本落ちていただけで、異常ありませんでした。駐輪場入り口に置かれた土嚢が水をたっぷり吸って、すぐにはどけられず、腰が痛くなってしまいました。

午後、C大学の先生がいらっしゃいました。C大学は他大学にはない学部を持っていて、それを武器に躍進を図ろうとしている大学です。私は以前からその学部に興味を持っており、どんな勉強ができるのか知りたいと思っていました。話を聞くと、その学部は私が思っていたより幅広い学問ができるようで、文系理系の学際的分野の一つと言えそうな研究をしているようです。KCPからはまだ進学者はいませんが、こういう方面を修めた人材がやがては必要とされると思いました。

C大学の最大の弱点は、東京の大学でないことです。都内にキャンパスがあれば、もっとずっと話題になっていたに違いありません。4年間東京を離れたとしても、日本で数少ない専門性を有した人材になれるのですから、長い人生で見れば十分元が取れると思います。これを機会に、学生に積極的に進めていきたいです。

C大学の先生がお帰りになって職員室に戻ると、卒業生のTさんがいました。週末の台風で進学先のM大学が水没し、しばらく休校になったそうです。水が引いたとしても、キャンパスが元通りに使えるようになるまでには、きっと時間がかかるでしょう。泥をのけなければならないでしょうし、機器類が水に漬かっていたら、学校運営に影響が出るかもしれません。

こういう時にこそ、ついさっき話を聞いたC大学の学部での勉強が役に立つのではないかと思いました。近年の日本は〇十年に一度の災害が毎年のように発生しています。週末の台風は狩野川台風以来と言われましたが、狩野川台風が上陸したのは9月27日でした。夏の名残の気象条件が2週間遅れているとも言えます。それだけ温暖化が進み、10月半ばといえども台風への備えを緩めることはできなくなったのです。学校の周りがなんともなかったからと言って喜んでいる場合ではないのです。

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