微妙なポジション

9月25日(水)

学期末になり、テストの日程が詰まっています。朝一番で文法テストをし、その後、昨日の文法テストを返却してフィードバックをしました。学生たちはまさに大変ですが、すべてが期末テストの範囲ですから、その練習にもなっていると思えば、その大変さも納得してもらえるでしょう。

Kさんは進級できるかどうかの瀬戸際にいます。平常テストで点が取れず、再試でどうにかしのいでいます。中間テストは合格点を取っていますから落第決定ではありませんが、期末テストで中間テスト並みかそれ以上の点を取らないと、進級は危ういというのが現状です。

しかし、昨日のテストも今朝のテストも不合格でした。今朝の方は惜しいところで減点という問題もいくつかありましたが、昨日のは理解できていない感じの、非常に心配な間違え方でした。あと2日で勉強し直して、間に合うでしょうか。

Kさんは先日のアートウィークの演劇公演で、大活躍しました。直前の練習の時点では自分のセリフも満足に言えず、本番の舞台に立てるだろうかと危ぶんでいました。でも、本番ではセリフを完璧に覚えてきて、見事に大役を果たしました。何せ、Kさんがいなかったらストリーが全く進まないのですから。

この時の話をすると、自信がよみがえるのか、実ににこやかな顔をします。また、火事場の底力みたいに、土壇場に追い込まれてから力を発揮するタイプなのかもしれません。ですから、期末テストも合格点をもぎ取るような気もします。

しかし、それがKさんのためになるかというと、疑問符を付けざるを得ません。進級してから授業に全然ついていけなくなるおそれを消し去ることはできません。かといって、学期通算で合格点を取っている学生に、もう一度同じレベルを勉強することを納得させるのは、至難の業以上のものがあります。

ただ、1つ光明があるのは、Kさんは自ら申し出て、補修を受け始めていることです。面倒を見ているH先生によれば、いくらか上向いてきているとのことです。

まだ期末テストは終わっていませんが、なんだか悩みの多い学期休みになりそうです。

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