9月7日(土)
①A教授( )面談( )を申し込みます。 ②結婚( )申し込みます。 ③ツアー( )申し込みます。
という問題だったら、助詞は何を入れますか。
①は、明らかに“に、を”ですね。②も、“を”で異存がないところでしょう。③は、いかがでしょうか。“を”ですか、それとも“に”ですか。
④B社( )ツアー( )申し込みます。
だったら、①と同様に、“に、を”という答えのほかに、“の、に”という答えも成り立ちます。しかし、①を“の、に”とすると、違和感があると思います。また、④は、“の、を”も、ニュアンスの違いはあるものの成り立ちます。しかし、①を“の、を”は、成り立つとしても、ニュアンスレベルの違いではすみません。
②’Cさん( )結婚( )申し込みます。 は、“に、を”以外はないでしょう。“の、に”は結婚相手公募みたいな感じがします。“の、を”は、意味不明です。
以上の考察をどうまとめたらいいかは、皆さんご自身でお考えください。特に、日本語教師を目指している方は、頭の訓練としてぜひ取り組んでいただきたいです。
なんでこんなことを考えたかというと、昨日担当したクラスで回収した宿題の問題の中に、“申し込みます”を使って短文を作れという問題があり、それをチェックしているうちにはたと悩んでしまったからです。教科書は、“北海道旅行はもう申し込みましたか。――いいえ、まだ申し込んでいません”と、万能の助詞“は”で巧みにかわしています。
学生たちは、JLPT、EJU、ビザ、仕事、結婚、休みなど、いろいろなものを申し込んでくれました。初級の問題ですが、実に深く考えさせられる問題でした。