4月24日(水)
Jさんはとうとう学校へ来ませんでした。今月の出席率は、どうにか80%はキープしていますが、悪くはないという程度に過ぎません。このまま休み癖がついて楽な方へと落ちていったら、進学の目はなくなるでしょう。
このところ、進学先が日本語学校の出席率を重視するようになりました。成績が良くても出席率のせいで落とされてしまったと考えられる学生が現れています。Jさんもそういう道を歩み始めないとも限らないので、心配なのです。しかし、Jさんにそういう心配が伝わっていそうもなく、無断欠席を繰り返しています。
Jさんは、先学期は成績が振るわず、今学期進級できませんでした。そのため、同じ勉強をもう一度しているので、モチベーションが下がっているとも考えられます。でも、そんなことをしていたら、また進級できなくなってしまいます。同じレベルで足踏みを続けていたら、進学どころではありません。
もちろん、クラスの教師は注意していますが、こわいのは、Jさんが「またか」という気になってしまい、教師の言葉に耳を傾けなくなることです。卒業直前の切羽詰まった時期に及んで、頼れるのは日本語学校の教師しかいないという状況に追い込まれ、ようやく教師の言葉を正面から受け止めるようになる――という学生が毎年います。
進級を逃すくらいですから、Jさんはすばらしい日本語力を持っているとは言いかねます。出席率がよければそれをカバーすることもあり得ますが、80%をやっと上回る程度だったら、何のとりえもない学生になってしまいます。こういうことが、学生にはなかなか見えないんですよね。
だからと言って放置しておくわけにはいきません。4月なら修正可能ですから、手を尽くしていきましょう。