3月11日(月)
授業のあと、MさんとYさんに頼まれて、会話練習の相手をしました。Mさんはテストの成績はいいのですが、会話となるとスムーズに言葉が出てきません。そこを何とかしたいと思っています。Yさんは聞かれたことに単語で答えるのが精一杯で、まず、文で答えられるようになるのが目標です。
そもそもは、2人とも会話の中間タスクの成績が思わしくなかったのです。期末タスクまでの間に何とかしなければと思い、授業後に練習することに至ったのです。そういう意欲は買いますが、始めてみると、こちらがもどかしくなってきます。身振り手振りで言わんとしていることを伝えようとしていることはわかりますが、それに頼りすぎては会話力の向上にはなりません。
それでも、30分近く話していると、だいぶ口が回ってくるようになりました。2人とも表情が明るくなってきました。自分の気持ちが伝えられたという手応えが実感できたのでしょう。
MさんとYさんはこれをしばらく続けていけば、どんな場面でもコミュニケーションが取れるようになるでしょう。しかし、私の見るところ、この2人以外にも会話の特別練習が必要な学生はまだまだ大勢います。この学生たちの練習相手になることもやぶさかではありませんが、2人で30分というペースでやっていたら、他の仕事が破綻を来たしてしまいます。
KCPは学生のケアを手厚く行っている方だとは思いますが、それでもまだやり切れていない面があります。でも、それをやり切ろうと思ったら、教師が今の3倍ぐらい必要なのではないでしょうか。それは、おそらく、経営的に許されないでしょう。MさんやYさんのように、自分から働きかけてきた学生が優先されるのは、やむをえないところです。でも、自分から声を出せない学生にも目を掛けていくのが教師の責務なんですよね…。