合格報告

11月9日(金)

Mさんが入学したのは今年の4月でした。国で日本語を勉強してきたのにプレースメントテストでレベル1に判定されたのが少し不満そうでした。ひらがなの読み書きから始めるクラスで、自分はこんなクラスにいるべき学生じゃないんだとばかりに、難しい文法(と言ってもレベル2で勉強するくらいの文法ですが)を盛んに使っていました。

お昼過ぎ、そのMさんが「先生、これ、見てください」と、スマホを差し出して見せてくれたのが、S大学の大学院の合格通知でした。レベル1の時からずっとそこに行きたいと言っていて、言うだけではなく着実に準備を進め、見事に初志貫徹したのです。やるべきことはきちんとやってきたのですから、当然の結果かもしれません。

T先生は「そうやって前にお世話になった先生のところにきちんと報告に来るような人だから合格したんですよ」とおっしゃっていました。確かにその通りで、必要なことを計画的にしてきたことがうかがわれます。また、そういうMさんなら、大学院進学が決まったからこれから卒業まで遊びまくるというのではなく、残された4か月ほどの間に可能な限り日本語力をつけて、進学先で日本語で困ることがないようにしていくでしょう。

それに比べて、私が受け持っている最上級クラスは、こっそり受かっている学生が続出で、噂を聞きつけて昨日聞き取り調査をしたら、Jさんなど2校も受かっていました。Jさんは、Mさんより日本語はできますが、進学してからそこの社会・コミュニティーに溶け込めるでしょうか。若干不安を覚えます。

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