将来計画

6月8日(金)

レベル1のKさんは、中間テストは合格点を取りました。しかし、中間テスト以降の文法テストでは、連続して赤点です。中間テストも余裕のある合格点ではありませんから、来学期進級できるか不安になってきたようです。授業後の面接でも、そこのところを繰り返し繰り返し聞いてきました。

来週からのテストでしかるべき点数を取れば、計算上は進級可能です。しかし、先週今週のテストで赤点の学生が、それより内容の複雑な来週以降のテストで、今までの赤点を挽回するような高得点が挙げられるとは、到底思えません。平均して最終成績がかろうじて合格基準点を上回ったとしても、来学期進級したレベルで非常に苦しんで、おそらくその次の学期は進級できないでしょう。

一番下のレベルから進級できないのは、Kさんにとっては忸怩たる思いでしょう。しかし、一番の基礎の穴を埋めておけば、それを土台として伸びていけます。その穴を放置したまま進級してその上に何かを築こうとしても、正に砂上の楼閣です。基礎がないのですから、何回挑戦しても賽の河原よろしくそのたびに潰えてしまうでしょう。

だから、Kさんが妙に頑張ってぎりぎりの点数で上がってしまうことは、決してKさんの幸せな将来につながらないと思っています。目先の利益を追うより将来を見据えてもらいたいのですが、「進級できない=暗黒の未来」という考え方から離れられないのが普通です。こんな話は、通訳してもらっても理解してもらえないに違いありません。じゃあ、どうすれば気持ちが伝わるのでしょうか。それが、どうしてもわかりません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です