評判落とされた

6月4日(木)

Jさんは21日のEJUを受ける上級の学生です。毎日のように職員室へEJUの過去問を借りに来ます。もう直前の追い込みの時期ですから、過去問をがんがんやってもらうのはいいことです。ところが、Jさんは職員室の先生方の受けがよくないのです。それは、あいさつをしないからです。

無言で職員室に入り、必要最小限の言葉で過去問を借りようとし、返すときもぶっきらぼうとくれば、そういう評判もやむをえないところかもしれません。職員室に入るときは「失礼します」と声をかける、用件をきちんとはっきり伝えるなど、コミュニケーションの基本以前の姿勢についても、私たちは指導してきています。その指導を無視しているかのようにも見えますから、評判が悪いのもしかたがありません。「あんまりしゃべらないから、初級の学生かと思った」とおっしゃる先生も。

終わりよければ全てよしで、Jさんが最終的に「いい大学」に入ってしまえば、こんなことも笑い話になってしまうのかもしれません。でも、同時に、「あの大学、Jさんみたいにしゃべれない学生でも受かるんだ」と心の底で思う先生もいらっしゃることでしょう。Jさんの行為は、自分が受かった大学の評判まで落としてしまいかねないのです。

学生たちにはオープンキャンパスに行けと言いつつも、私たち自身が、学生たちが受ける大学に足を運ぶことはめったにありません。その大学に進学した学生の成績や人となり、卒業生の声が私たちの最大の情報源なのです。間口が狭く偏った見方だと思いますが、こういう思考回路は一朝一夕には変えられないでしょう。進学した学生が異口同音にいい大学に入れたと言っているS大学は評価の高い大学の代表です。一方、好き放題のことをして出て行った学生が不思議と受かるF大学は、私にとって変な大学の最右翼です。

明日は進学フェアが講堂であります。私の心の中の一流大学も来てくれます。その大学の先生とお話して、学生を引き付ける根源を見つけ出したいです。

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