5月12日(土)
Lさんは昨日の運動会を欠席しました。ズル休みではありません。国で大学の卒業式があったのです。それを休んでまでも運動会を優先しろとまでは言えませんよね。日本の大学院に進学しようと考えている学生が大勢入学するようになってきましたが、学校行事や、もっと広範囲に学校運営そのものがその変化に追いついていない面が見られます。
日本の国のしくみもそうだと思います。少子化をどうにかして止めなければとみんなが叫んでいますが、具体的に大きな動きがあったかと言えば、残念ながらNOです。働く女性が増えたにもかかわらず、国の制度や働く女性を取り巻く環境は旧態依然です。麻生大臣を始めとするセクハラに対する考え方も、進歩が見られません。
連休中の日経に、平均余命によって票に重みをつけるなど、若者の声を政治の場に反映させる制度を考えてはどうかという記事が載っていました。これを実現するには現場レベルでもかなりの難問があるでしょう。でも、それを乗り越えて新しいことをやり遂げようとする強い意志が、今この国には欠けています。憲法改正というと9条ばかりに議論が集中しますが、例えばこういう投票法が行えるような法律的な裏づけを与え、昭和20年代とはガラッと変わってしまった平成末年の国の姿に合わせていくという議論もあってしかるべきだと思います。
松尾芭蕉は不易流行こそ俳諧の本質だと言っています。KCPにおいても、何が不易で、どのように流行の取り入れるべきなのか、よく考えていかなければなりません。なし崩し的に方向性もなく変わっていくのが、組織にとって最も不幸な歩みです。