4月24日(火)
選択授業で、EJUの記述対策のクラスを受け持ちました。クラスの学生に聞いてみると、1名を除いて今回が初めてのEJU受験とのことでした。中級の学生たちですから、去年の11月はまだ初級で、受けても高得点は取れなかったでしょう。今回のEJUで高得点が挙げられれば、彼らが思い描いている夢が具体的な形を帯びてきます。
まず、EJUの記述とはという話をしましたが、試験時間とか字数とかはみんな知っていました。採点は論理性に重きを置くというあたりからは、新しい情報だったようです。中級あたりだと文法を不安がる学生が多いのですが、読み手に誤解を与えるような、あるいは読み手の理解範囲外となるような間違いでなければ、論理性でカバーできます。議論に飛躍があったり、独り善がりすぎて読み手がついていけなかったりしたら、文法的にはミスがなくても、高い評価とはなりません。
それから、中級の学生は、書き言葉と話し言葉が曖昧になっていることが多いです。特にKCPは話せるようになることに力点を置いていますから、何かを日本語で考えるとき、話し言葉がまず思い浮かんでしまうこともよくあるようです。その辺も矯正していかねばなりません。
さらに、EJUが初めての学生には少々ハードルが高いかもしれませんが、ことばのレベルを上げろとも訴えました。かつて毎学期のように中級の作文を担当していたときは、“もっと、大丈夫、もらう、いい”など、NGワードを設けて、それを使ったら文句なしでマイナス5点とかということもしたことがあります。EJUだけだったらそこまで求められないでしょうが、その先にある小論文まで考えると、上述のような便利な言葉を安易に使わない癖をつけることも大切だと思います。
さて、書かせてみましたが、そんなことより何より、スピードが全然でした。30分で規定の字数に届かなかった学生がうようよ。鍛え甲斐があるというか、何というか…。