4月19日(木)
受験講座の教室へ行こうと外階段を上っていたら、校庭のベンチの上で寝ている学生が目に止まりました。直射日光をまともに浴びるわけでもなく、程よい強さの風が吹き、雨上がりで空気が澄んでいて、しかも気温が上がるとともに湿度も下がってきて、昼寝には絶好のコンディションです。とても気持ちよさそうで、うらやましくなりました。
あまりお行儀がよろしくないですから本当は注意しなければならないのかもしれませんが、すぐに授業が始まる時間だったし、何より快眠をむさぼるその学生からは、“起こすなオーラ”が強く発せられていました。でも、どうせ寝るなら芝生の上かなあ。そんなことを考えながら教室に向かいました。
今学期から理系の受験講座を受けているJさんは、D大学コンピューターの勉強をしたいと言っています。でも、国の高校では物理も化学もほとんど勉強していないそうです。今学期から受験講座を始めた学生のクラスに入れましたが、多くの学生が6月のEJUを受けるため、そのクラスもEJUを意識した授業をします。そうなると、Jさんにとっては厳しいかもしれません。
今は私が何を言っているのかわからないかもしれませんが、7月期、10月期と日本語のレベルも上がっていきますから、わかる部分が次第に増えてくるでしょう。門前の小僧習わぬ経を読むじゃありませんが、毎回少しでも何かをつかんでくれればと思っています。こちらにしても、毎回Jさんの頭に何かを残すとなると、授業内容や進め方を工夫しなければなりません。Jさんの印象に残る授業となれば、他の学生にも何かを残すことでしょう。これによって授業がいい方向に回転してくれればと思っています。
職員室に戻る時に校庭を見てみたら、さすがにベンチの学生はいませんでした。