2月19日(月)
私が受け持っている卒業クラスの文法は、このクラスの学生にしたらどこかで勉強したことがあるものばかりです。言ってみれば、日本語学校での文法の総復習です。だから、選択問題はほぼ問題なくできます。しかし、取り上げた文法を用いて短文を書かせてみると、不自然な文章が出てきます。
ホワイトボードには学生が書いた例文が6つ。どこか変なところはないかとクラス全体に聞くと、何人かがそれぞれ指摘しました。でも、一番気づいてほしいところには気づいてくれませんでした。
小学生にしては、このテストで80点を取るのはすごいと思う。
――この例文はいかがでしょう。もちろん、言いたいことはわかります。でも、それを「~にしては」を用いて表すとしたら、この例文は直すところがないほど素晴らしいものでしょうか。
違和感を持っていた学生もいたと思います。しかし、じゃあ、どう直せばいいかと問われると、答えようがなかったのではないかと思います。
このテストで80点も取るなんて、小学生にしてはすごい。
――文の前後を入れ換えて、これぐらいまで直してほしかったのですが、無理だったようです。優秀なクラスだとは思いますが、誤文訂正は単語レベルまでのようです。
さて、来週の月曜日は卒業認定試験です。このクラスの学生たちにも卒業証書をもらってほしいですが、実力のない学生、勉強していないには卒業証書を与えたくはありません。それを見分けるのが卒業認定試験ですから、今週いっぱい、どうすれば卒業に値しない学生をふるい落とす問題が作れるか、授業時間意外は頭を悩ますことになります。