2月1日(木)
2月は、受験シーズン最後の山場です。私のクラスでは、2名が入試のため欠席でした。明日は3名だったかな。どの学生もまだ行き先が決まっていませんから、何とか合格をつかみ取ってもらわねばなりません。面接練習やポートフォリオの説明文のチェックなど、試験に向けての最終チェックを頼みに職員室まで来る学生も、毎日何名もいます。不安や緊張を押し殺して教師の発する想定質問に答える姿には、鬼気迫るものすら感じられます。
中には、ぐうたらしていたあげく、切羽詰って進退窮まって、教師を頼ろうとする学生もいます。そんな学生は、だいたい教師に怒鳴られています。書類がいい加減だったり、約束した時間に来なかったり、質問に対する答えがどうしようもなかったり、早い話が受験の基礎知識すら身に付けていないのです。神妙に教師の指示に従えばいいのに、突っ込みどころだらけの学生に限って自己主張したがります。
「先生、B大学やC大学だけでは危ないですからA大学を受けます。この理由は大丈夫ですか」「本当はB大学かC大学に入りたいけど、そこがダメだったらしかたなくA大学に入るって聞こえますが」「はい、そうです。だめですか」「それは志望理由になりませんね」「でも、A大学を受験する留学生は、みんなそう思っています」「あなたがA大学の面接官だったら、そういう答えを聞いてどう思いますか」「A大学の先生も知っていると思います」
どうやら、世間の荒波様にもんでいただくほかないようです。この頑固さを違う場面で発揮すると、この学生の人生も明るくなるかもしれません。しかし、発揮するのは今じゃないこともまた、確かです。