1月5日(金)
初授業をしました。養成講座が、今年最初の授業でした。正月休みは、完全に打ち破られました。日本語学校の始業日は来週の金曜日ですから、他の先生方より1週間早い“教え初め”です。今年は誰を相手にどんな授業をどれくらいすることになるでしょうか。
夕方はDさんに数学を教えました。Dさんは技術系の専門学校への進学を考えていますが、数学が弱いことが現在のところの最大の問題点となっています。いや、数学というよりは計算問題が苦手なのです。勉強したい技術は明確ですが、その技術を教えてくれる専門学校に入るためには数学(算数?)のテストがあります。でも、今のDさんを見ていると、Dさんには数字に対する感覚が欠けているように思えてなりません。
昔気質の職人に弟子入りするなら数学のテストなど不要です。非常に厳しい修行が待ち受けているでしょうが、その技術を身に付けたい一心のDさんには耐えられるかもしれません。しかし、弟子入りではビザは出ません。それゆえ専門学校に進まざるをえないのですが、そこにはDさんにとっては鬼より怖い数学のテストという、関門があるのです。Dさんはそれを乗り越えるべく昨年末から果敢に挑戦を続けています。その成果が少しずつ現れつつあるとはいえ、数的感覚のなさは覆うべくもなく、心安らかならぬ日々がしばらく続きそうです。
職員室では新学期の準備が着々と進められています。養成の授業とDさんの数学以外の時間は、私が担当する超級クラスの教材作りに励みました。超級の学生たちには、市販の教材では歯ごたえがありません。“まだまだ勉強すべきことがあるんだぞ”ということを示すには、独自の教材を作り上げるしかないのです。
そうそう、受験講座の準備もしなければね。