ちょうど32

12月6日(水)

この前の日曜日にうちの近くのスーパーでみかんを買ってPASMOで支払い、翌月曜日朝に駅の改札を通ると、オ-トチャージされて残高がちょうど4832円になりました。こりゃあ週のはじめから縁起のいいことだと思い、何だか足取りも軽くなりました。その後、PASMOでは支払いをしていませんから、残高は今も4832円のままで、改札口を通るたびに表示される4832円を見てはニンマリしています。

午後、受験講座の準備をしていると、K先生から「先生、ちょうど32歳って言いますか」と質問されました。友人のお子さんの結婚式で、新郎の父親が挨拶でこう言ったそうです。「え、ちょうど32歳?」「ええ。ちょうど30歳じゃなくて、新郎が32歳ならわかるんですが31歳だし、どうしてかっていうと、32は2の5乗だからって言うんですよ。そういうの、ちょうどなんですか」「あーあ、気持ちはわかりますね。整数の5乗っていうと、3の5乗すら243で、日常生活には縁遠い数になっちゃうんですよ。でも32はわれわれの手が届く範囲の5乗の数なんで、ちょっと特別なんです。だから、ちょうどって言いたくなる心理は理解できますよ」

その方は、大学院で数学を勉強していたそうです。私も理系人間の端くれとして、「ちょうど32」という高揚感は共感できます。その方も、“3:14”なんていうデジタルの時刻を見ると、ちょっとうれしくなるんじゃないかな。また、1999年11月19日には思うところがあったに違いありません。なんたって、西暦の年月日を構成する数字が全て奇数というのは、この日の次が3111年1月1日と、千年以上も未来なのですから。

こういうことを踏まえて、私はなぜ「ちょうど4832円」と思ったのでしょう。そう、“4×8=32(しはさんじゅうに)”です。小川洋子の「博士の愛した数式」を読むと、この辺の機微がもっともっとよくわかると思います。ついでに言うと、私の誕生日は「2の3乗月3の3乗日」です。プレゼントをお待ちしております。

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