5月20日(水)
中間テストの採点をしました。上級クラスの読解を担当しましたが、結果は一言で表すと「まだまだ」です。
文章が読めていないのではありません。選択肢のある問題や本文の一部を抜き出す問題は、そこそこできます。しかし、作問者の意図をくみ取り、その意図するところに答える力や、読み取ったことを文字化するところに難点があります。記述式になると、何を問われているかつかみきれない姿や、表現力不足で頭の中を伝えられない様子が思い浮かびました。非常に好意的に採点したつもりですが、それでもばっさり減点せざるを得ない答案が何枚かありました。夏から始まる大学や大学院の入試を考えると、不安を覚えずにはいられません。
何名かの学生が模範答案に近い答えを出してきていますから、問題が難しすぎたとは思っていません。それ以外の学生は、文章全体を俯瞰して答えるという、上級の読解問題に必要な問題の解き方が身に付いていないのです。設問に答えながら文章の理解度を深めるという読み方が足りません。読解の授業は、教師からの質問に答えていきながら、文章の表面から見えない何物かに気付いていくものです。教師側もその追究に甘さがあったかもしれません。
さて、この学生たちの読解力はどう伸ばしていけばいいでしょうか。彼らの人生を左右する試験が迫りつつあります。それまでに何とか形にしてあげなければなりません。