9月6日(水)
今学期末は、久しぶりに強権を発動しなければならないかもしれません。さっぱり学校へ来ない学生がいるのです。その学生は、私のクラスなのに顔がおぼろげなのですから、いかに休みまくっているかご想像いただけるかと思います。説教したくても、会えないのですから、説教のしようがありません。電話やメールなど、他の手段でも応答がなく、でも、たまに、私が授業担当の日を避けて学校に姿を現しますから、病気だったり変な道にはまり込んだりはしていないようです。
派手に休んでいますから、平常テストもろくに受けておらず、中間テストも未受験ですから、来学期は進級できません。勉強する気があるとは、到底思えません。すなわち、留学ビザの発給要件を満たしていません。だから、今学期末をもってやめていただこうと思っているのです。
一昔かもうちょっと前は、長欠の原因はアルバイトのしすぎと相場が決まっていました。“勤労学生”がクラスに何名かいるのが常でした。その後、ゲームのし過ぎで昼夜逆転というのが長欠学生の共通項になってきました。こういう学生たちは、ゲーム依存症だったのかもしれません。
今は、アルバイ励んでいるわけでもゲームにのめり込んでいるわけでもなく、ただなんとなく休んでいる学生が増えてきました。理由を聞いてもこちらが納得できる答えが返ってきません。私のクラスの長欠学生も、恋人が病気だからとか、どうしても言えない理由があるとか言って休んでいました。国にいたくないとか、日本は面白そうとか、消去法や漠然とした理由で来ていることが多いようです。
もちろん、大半の学生は「進学」とか「就職」とかの確たる目標を持って留学しています。しかし、無目的でお金だけはある学生たちは、将来、この日本で過ごした若き日々をどのように思い出すのでしょうか。