根を下ろす

7月24日(月)

頭がまっ黄色の学生が何をしているんだろうと思って見ていたら、数年前に卒業してC大学に進学したTさんでした。入学してから、優秀な周りの学生と自分とを引き比べて自分の力のなさに気落ちして、休学も経験しました。しかし、見事に立ち直り、就職戦線を勝ち抜き、誰もがその名を知るS社から内定を得ました。

Tさんが目指した業界はライバル企業が多く、S社は、私のような門外漢からすると。知名度はあるけれども地味な感じがしました。しかし、Tさんは、S社の堅実な一面をしっかりと見ていて、表向きが派手な他社ではなくS社を選んだようです。

確かに、Tさんの話を聞くと、S社は一見地味なようでいて、意外と将来性があります。シロウト受けのするF社に対して、玄人好みのする会社のようです。福利厚生も充実しているし、海外などにこれからの伸び代もあるし、Tさんは実にうまみのある会社を選んだものだと感心させられました。

日本での進学を考えている学生の大半が、日本での就職を考えています。しかし、日本での就職が生易しいことではないことも、周知の事実です。Tさんの場合、休学で学年がずっこけているという更なるハンでも乗り越えて、S社という業界できらりと光る会社に入れたのです。大学でも海外留学プログラムに参加するなど、自分を磨くことに力を入れ、その効果を遺憾なく発揮した結果がこれなのでしょう。

KCPの学生たちの手元には6月のEJUの結果が届きました。喜んでいる学生も大勢いますが、その成績で志望校に入れたとしても、そこで終わりではありません。Tさんのように紆余曲折を経て自分の将来を託すに足る会社をつかみ取らなければなりません。そして、そこで自分の地位を築き、将来的に自分の夢を叶えていく…。長い長い道のりです。

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