7月12日(水)
先学期は初級クラスの担当でしたが、今学期は超級クラスにも入ることになりました。そして、今学期はスピーチコンテストがあり、今日は超級クラスの学生にその原稿を書いてもらいました。
なにせ、このところ超級の学生の文章を読んでいませんでしたから、ちょっと調子が狂ってしまいました。まず、文章がしっかりしていることに驚かされました。もちろん、文法や語彙のミスはありますが、でも、初級の学生のように、文字は日本語だけど文は日本語ではないという作文はありませんでした。たくさん赤を入れた原稿もありましたが、どうにも直しようがない、いくら考えても意味不明という“名作”はありませんでした。
それから、原稿に書ける意欲も立派なものでした。1時間あれば書けるだろうと思っていましたが、授業時間内に書き終えた学生はクラスの半分もいませんでした。ところが、授業後、図書室かどこかで書いてきた学生が続々と提出してきました。一番遅い学生が出してきたのは、まさに日が暮れるころでしたから、5時間ぐらい頭を悩ませていた計算になります。時間をかければいいという問題ではありませんが、それだけ考え続け、彼らにとっては外国語である日本語でその考えを著した努力には、素直に頭を下げたいです。
そして、社会派の内容が独自の視点で書かれている原稿が多く、これまた立派なものです。さすが超級と感心させられました。この原稿の中から1つだけを選ぶのは至難の業です。でも、スピーチは原稿だけで決まるものではありません。その考えをいかに訴え、そして聴衆の心をいかに捕らえるか、これこそがスピーチの醍醐味です。
クラス予選は、激戦になりそうです。