5月8日(金)
Xさんは毎日のように授業中ケータイをいじっては先生に叱られています。今日も私がふとXさんに目を向けるとケータイをいじっている様子でした。
「何をしているんですか。授業中にケータイはダメだと毎日先生が言っているでしょ」「すみません」「どうして授業中にケータイを見るんですか」「すみません」「理由を聞いています。理由を答えてください」「ありません」「理由がありませんがケータイを触ります?」「はい」「じゃあ、病気ですね。病気の人は出て行ってください」「病気じゃありません」「じゃあ、勉強したくないんですね。うちへ帰ってください」「勉強します」「勉強したいんですね」「はい」「じゃあ、立ってください。立っていたらケータイに触れませんね」
ということで、その後Xさんを立たせたまま授業を進めました。かなり本気だったつもりですが、その本気がどうも伝わらなかったようです。周りの学生たちは私が怒っているのを見て相当ビビッたみたいですが、Xさん本人はケロッとしていました。肝が太いと言ってしまえばそうかもしれませんが、こういう肝の太さは周囲の顰蹙を買うだけで、本人に幸せをもたらすとは思えません。
最近この手の若い学生が増えてきた気がします。よく言えばマイペースですが、単にわがままで他人の心を推し量ることができないというのが実情だと思います。こういう学生が日本の大学や大学院に進学したらどうなるのでしょうか。進学先でもトラブルメーカーになるんでしょうね。そうならないようにと、勉強以外の面のしつけにも力を入れてきましたが、力及ばずと感じることもままあります。
Xさんには来週の月曜日にもクラスで顔を合わせます。どんな態度で授業を受けるのでしょうか。連休のリフレッシュがいっぺんに帳消しになってしまったできごとでした。