6月22日(木)
Yさんは10:23に教室に入ってきました。期末の聴解テストの最中でしたから、テストが終わるまで教室の外で待つように指示しました。遅刻の理由は要するに寝坊で、クラスの先生から注意され続けてきたのに、ついに学期を通して寝坊による遅刻は治りませんでした。
Yさんは大学進学を目指しています。日本語以外にEJUの科目などの勉強に手を出しました。しかし、どれも長続きしませんでした。クラブ活動も、興味の赴くままにあれこれ始めましたが、どれも中途半端に終わりました。アルバイトもしているようですが、遅刻欠席が目立つということは、勉強との両立がうまくいっていないことは明らかです。
Yさんは今年18歳になったばかりです。自分では大人だと思っているのかもしれませんが、私が見る限り、まだまだ子供です。自分を律していけないうちは、大人だとは言えません。国の親御さんは自分たちの下から離れても一人でやっていけるとお考えになったのかもしれませんが、ここのところの生活状況は、独り立ちしたとは言えません。
最近、Yさんのような例が増えています。子供に試練を与えて鍛えていくことも人生においては必要でしょうが、乗り越えられない試練では、子供は挫折しか味わえないでしょう。ライオンよろしく子供を千尋の谷に突き落としたら、さっぱりはい上がってこなかったというのでは、意味がないどころか逆効果です。
Yさんも、国の親元でもう1年ぐらい苦労の練習をしてから留学したほうがよかったんじゃないかな。でも、まだまだ逆転のチャンスがあります。今学期の自分を反面教師にして、一刻も早く実のある留学生活を始めてほしいものです。