どこでもいい

4月24日(月)

Jさんは来年4月の進学を目指し、今学期から受験講座を取って勉強しています。しかし、体調が優れず、医者から少し体を休めるようにと言われてしまいました。勉強も体が資本ですが、お昼ご飯もそこそこに毎日夕方まで授業を受け続けたら、体調不良が慢性化しかねません。ですから、今週と来週は受験講座を休みたいと言ってきました。来週は半分が連休ですから、その間に体を元に戻してもらえればと思っています。

それと同時に、文系志望だから数学の受講を取りやめたいとも言ってきました。志望校を聞くとM大学だそうで、確かにM大学には数学のいらない学部もあります。でも、数学の必要な文系学部もありますから、念のため志望学部を聞くと、「行きたい大学はM大学です。学部はどこでもいいです」という答えが返ってきました。

毎年、よくよく突き詰めると行きたい大学だけがあって、そこには入れさえすればそこで何を勉強するかは二の次だという学生は何名かいます。もっと漠然と、有名な大学ならどこで何を勉強してもという学生も、昔ほどではありませんが、いないことはありません。でも、最後までそういう学生は、往々にしていい結果に結びついていないんですね。勉強したいことを見つけて、大学ではなく学部・学科で進学を考えるようになった学生は、結果的に初志貫徹となっていることもあります。

Jさんの場合は、体への負担を軽くすることを第一に考えなければなりませんから、受験講座を休むのも数学をやめるのも認めることにしました。しかし、志望校選びは、M大学のいろいろな学部を受けるというだけでは解決しません。残念ながら、今のJさんにM大学の面接やら小論文やらという入試に耐えられるとは思えませんから、がんがん介入・指導していかなければならないでしょう。

そう考えると、3月に卒業したGさんやSさんにはずいぶんてこずらされましたが、やりたいことに関して1本筋が通っていました。そのやりたいことの勉強できる大学・学部・学科を選んで、夢いっぱいの大学生活をスタートさせていることでしょう。

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