玉砕もせず

1月28日(土)

12月のJLPTの結果をまとめました。まず気になったのが、出願したのに受験しなかった学生が多かったことです。中には体を壊して帰国を余儀なくされた学生もいますが、大半はろくな理由などなさそうな学生たちです。この敵前逃亡組のおかげで、出願者に占める合格者の割合は、野球の打率並みとなってしまいました。

次に、得手不得手のはっきりしている学生代わりと多いということです。JLPTには、言語知識(文字・語彙・文法)、読解、聴解の3分野が設定されていますが、合格者でもこの3分野間の得点差が大きい学生が目立ちました。学習者の四技能を満遍なく伸ばしていくのがKCPのカリキュラムの基本方針です。しかし、絶対値の高さは別として、どの分野も平均的に得点した学生は少なかったです。

聴解が他の2分野よりも図抜けて高得点の学生は、名前を見ただけで声が聞こえてきそうな面々です。読解が飛び抜けている学生たちは、カリカリコツコツ勉強している様子が目に浮かんできます。しかし、言語知識ががくんと落ちる学生がいつも漢字や文法の再テストを受けているかというと、そうでもありません。

得意分野をより一層伸ばす勉強をすれば不得意分野は自然消滅するとも言われていますが、JLPTについて言えば、苦手を克服することが不可欠だと思います。全体的な底力があれば、たとえば読解が他に比べて弱くても合格点は確保できるでしょう。しかし、合格点付近の実力だと、足を引っ張る科目が命取りになります。JPLT自体が、一芸に秀でた受験生よりも、各分野に平均的に力を持っている受験生を好んでいるように見えます。

何より困るのが、敵前逃亡のやつらです。受験料をどぶに捨てるのは本人の勝手ですが、どういう精神構造を持っているのでしょう。玉砕すらできないのだとしたら、これからの人生、明るくないんじゃないでしょうか。

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