何を感じた?

1月14日(土)

昨日超級クラスで書いてもらった卒業文集の下書きを読みました。気取った文章もありましたが、KCPに入学してからの行事の思い出を書いた学生が少なくありませんでした。クラス全体でスピーチコンテストの応援を仕上げていったり、バス旅行やバーベキューで自分の国以外の友達と料理の交換をしたり、運動会というものを初めて経験したり、学生たちにとって、KCPの行事は驚きの連続だったようです。

こういった行事は、異質なものとのふれあいを促進します。異文化の実体験と言ってもいいでしょう。もちろん、教室の中の活動でも、同質な友達に囲まれていたのでは味わえない感覚に浸れます。しかし、ことばのやり取りだけとか抽象概念とかにとどまらず、実際にモノを見たり体を動かしたりすることで、印象が強烈になります。文集に行事の思い出を書いた学生たちは、この印象を素直に受け止めて、自分の殻を打ち破ったのではないでしょうか。

昨日のクラスはみんな黙々と文集を書いていましたが、さっぱり筆が進まない学生がいることもあります。そういう学生は、自分を保とうという意識が強すぎて、思い出を見逃しているのです。大人になりたくないのか、いい子のままでいたいのか、日本の悪習(?)に染まってはいけないと思っているのか、変わることを恐れているという面も感じられます。

留学とは、表面的には学問をするために外に出ることですが、学問とは違った次元において頭脳や肉体や精神を刺激することも忘れてはいけません。そういった刺激を受けたと文集に書ける学生たちは、KCPで日本語とともに留学の本質も学んだと思います。ここでえたことを、進学先でも大いに発揮して、自分の将来を形作ってもらいたいものです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です