まねできない

12月21日(水)

EJUの結果が返ってきました。Yさんは、物理は1問かせいぜい2問間違いくらいの成績でしたが、化学は全問不正解の点数でした。答案用紙にマークシートの塗る欄が3列並んでいたので、左から物理、化学、生物の欄だと思い、化学は左から2列目にマークしたと言います。慰めの言葉も思い当たらないミスです。欄には解答番号が記されているので、それを問題用紙の解答番号と照らし合わせれば、どこにマークすべきかは明らかです。それゆえ、非はYさんにあります。

Yさんは、そういうふうにマークしたものの、ちょっと不安だったので、会場にいた試験監督官にマークのしかたはこれでいいかと尋ねました。その監督官が「それでいい」と答えたので、そのまま提出しました。しかし、そのマークのしかたは間違っていて、全く点数にならなかったのです。Yさんの実力からすると、このミスによって60点ぐらいが消えてしまったと思われます。いずれにしても、Yさんは自分の人生を大きく左右しかねない痛恨のミスを犯してしまいました。

試験監督官は、マニュアルによって、Yさんがしたような質問に答えることが禁じられているのかもしれません。あるいは、監督官はアルバイトの学生か何かで、本当に「それでいい」と思っていたのかもしれません。世界中で行われるEJUの公平さを保つためには、監督官は余計なことは話してはいけないのでしょう。だから、監督官を責めるつもりはありませんが、Yさんの失ったものを考えると、どこかに何かをぶつけたくなります。

繰り言をつぶやいても問題は解決しません。Yさんの持ち点で勝負できそうな大学を探し出し、面接時の秘策を伝えました。すぐに体勢を立て直さなければなりませんから、もたもたしている暇はありません。

それにしても、今までこういうマークのしかたをした学生はいませんでした。Yさんは発想力の豊かな学生ですが、ここまでオリジナリティーを発揮されると、ちょっとついていけません。その創造性は大事にしてもらいたいですが、発露の場は心得てもらいたいところです。

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