11月24日(木)
朝、メールをチェックすると、Cさんから志望理由書が送られてきていました。BBQの前に相談を受けてある程度手を入れて、それをもとに書き直したようです。Cさんの志望校の出願締め切りは明日の消印有効ですから、授業の前に急いで読んで添削しました。
こういう文章を訂正する場合、私はまず、語句や文法の間違いを直します。こうして読みやすい文章にしてから、構成を組み替えます。文法や語句の間違いが多いと、文章のまずさが浮き上がってこないのです。
志望理由書などを見てもらおうとする学生は、まず内容の良し悪しの判断を求めます。Cさんのようなレベルになれば、「いい学校ですから志望しました」のようなアホなことは書きません。志望理由書に必要なことはひと通り書かれているものです。ただし、自分の思いが効果的に書かれているか、他の受験生と差別化できているかとなると話は別です。この部分が構成の良し悪しにかかってくるのです。
差別化がうまくできていない場合は、こっそり入れ知恵することもあります。こういう考え方がこの分野におけるトレンドだとか、この大学はこういう方面に強みを持っているとか、この大学が置かれた地方はこんな特色がある、こんな問題を抱えているとか、留学生が普通に調べただけでは手が届かない情報を与えます。でも、与えるまでです。その情報をどう生かすかは、学生次第です。
Cさんは語句・文法の誤りは少なかったですが、構成が間延びしているのと、その学部学科で勉強できることの一部が抜けていたのを訂正・指摘して、授業前に返信しました。すると、午後、その部分を書き直して持って来ました。ぐっと立派な文章になっていましたから、OKを出しました。志望理由書ではねられることはないでしょうから、本番の試験での健闘を祈るのみです。