注意する

11月16日(水)

試験監督をしていて、学生の答案用紙を見るともなく見ていると、間違った答えが目に飛び込んでくることがよくあります。授業中にやる練習問題ならここが間違っていると教えてあげられますけれども、中間・期末テストともなると、そういうことはできません。でも、間違っているのを知っていながら指摘しないのは、非人情なような気がしてなりません。また、教師は間違いを指摘したがる本能を持っていますから、それを押さえ込まれるとなると、精神衛生上もよくないような気がします。

「はい、あと5分です。もう一度、自分の答えをよーく見てください。残念な答えの学生が、たくさんいます」という形で、教室全体に注意するのが、試験監督としてできる精一杯のことです。こういう注意をすると、最初から答えを見直す学生は半分ぐらいでしょうか。残りの学生は、見直してもわからない問題はわからないと開き直っているのかもしれません。机を枕に熟睡の学生すらいます。

テストの公平性を保つためには、テスト中に間違いを指摘するなどもってのほかです。見直しを促すセリフだって、ボーダーラインのあっち側かもしれません。全然理解できていなさそうな答えならどうということはないのですが、濁点とか小さい「っ」とかの有無となると、これで何点減点されるんだろうと、思わず考えてしまいます。題意を明らかに取り違えているのなんかを見ると、問題文の該当箇所を指さしたくなります。そういう間違いを犯すのも実力のうちだと割り切ることも必要です。

さて、中間テストが終わりました。私が作った問題に、学生たちはどんな答えを書いてきたでしょうか…。

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