11月14日(月)
初級クラスの会話テストを担当しました。数人のグループに分かれて、与えられたシチュエーションに合った会話を作り、みんなでそれをするというものです。会話は今までに習った文法で作りますから、翻訳ソフトかなんかで調べた妙に難しい文法を使うと、かえって減点になってしまいます。会話テストですから、発音やイントネーションには、採点の際にかなりのウェートが置かれます。
授業が始まる数分前に教室に入ると、すでにほとんどの学生が来ていて、グループに分かれて自分たちが作った会話の練習をしていました。セリフは全部暗記することになっていますから、学生たちは何回も何回も練習していました。
本番になると、練習の甲斐があり、どのグループも実にきれいな発音・イントネーションで会話を進めました。外国人特有のアクセントなどがすっかり消えていたわけではありませんが、学生たちが演じた場面において実際に同じことを話しても十分に通じると思いました。「んです」が未習のレベルですから、発話そのものに若干の不自然さがあるのは否めませんでしたが、日本語教師ではない普通の日本人にも理解してもらえる話し方でした。
ところが、会話テストを始める時点で欠席者が2名いました。1名は来ませんでしたから、その学生のセリフを別のグループの学生に読んでもらいました。もう1名は大幅遅刻でテストにはかろうじて間に合いましたが、練習が全然できていませんでした。この代読と大幅遅刻の2名は、全然ダメでしたね。代読した学生は、自分のグループのセリフは完璧に近い形で話せたのですが、ピンチヒッターでは空振りの三球三振といったところでした。こういう落差が、初級の力の限界なのだなと思いました。
私の超級クラスの学生がこのクラスで会話テストを受けたら、果たして満点が取れるでしょうか。あんまりしゃべらない学生は、初級の学生に負けるような気がしました。