叱られる日本語

2月20日(金)

私が担当している超級クラスでは、日本人ゲストを迎えての会話がありました。ゲストの皆さんには、「学生を外国人とは思わないでください。手加減しないでふだん使っている日本語で話してください」とお願いしておきました。

学生たちはゲストを迎えるまでは多少緊張した面持ちでしたが、ゲストがいらして話が始まるとそんな様子は見られなくなりました。ゲストの皆さんも、「うーん、っていうかー」なんていう感じで、ご自身がお友達とおしゃべりするときような、ごく普通の日本語を話してくださいました。そばで見ていて、十分にコミュニケーションが取れたんじゃないかと思います。

その授業の後、ちょっとした問題を起こしたSさんに説教をしました。Sさんも上級の学生ですから、普通の日本語が通じるはずの学生です。こちらもSさんのしたことの何が問題なのかきちんと悟らせねばなりませんから、むしろいつもより丁寧目に話しました。しかし、Sさんは何回か聞き返したりわからないという顔をしたりしました。動揺しているから、緊張しているからという面も多分にあるでしょう。どうやら、学生にとっては説教の日本語は日常会話よりも数段上のようです。

同じようなことは、電話口でもよく発生します。たとえば学生が出願書類なんかについて大学に問い合わせたとき、上級の学生であっても「先生、代わって」と言われることがよくあります。厳密な日本語が使われ緊張が強いられる場面となると、いつものようにというわけにはいかないのでしょう。

叱られたり、場合によっては自分が不利な立場に追い込まれたりしかねないような場面での日本語というのには、KCPを出てから頻繁に出くわすでしょう。それに耐えられるような日本語力を付けさせるって、かなり難しいものだと思います。

腰痛の原因

2月19日(木)

このところ、腰が不調です。立って歩いたり授業をしたりしているときには何ともないのですが、椅子に腰掛けようとしたりちょっと振り向いたりと、姿勢を変えようとすると、ピリッと電気が走ることがあります。

腰痛との付き合いは30年近くになります。病院やらマッサージやらに通ったこともありましたが、あまりよくはなりませんでした。これが今の私にとっての定常状態なのかなって、あきらめ半分、悟り半分の気持ちです。

人は眠っている間に成長ホルモンが分泌され、傷が治るのだそうです。睡眠不足に陥ると、体組織の修復力が低下し、老化が進行してしまいます。私なんか慢性の睡眠不足ですから、体を細かく見ていけばかなりの老化が観察されるんじゃないかと思っています。腰痛もその一症状に違いありません。

腰痛がひどくなったということは、その他の部分にもダメージがあるかもしれないということです。消化器系や循環系などに外から観察できないガタが来ているとなると、それが表面化したときに体が一気に弱ってしまうおそれがあります。それがとても怖いです。昔は大酒を飲んで内臓に無理をかけてきましたから、なんだか他人事じゃすまないのです。

先日、学生へのお願い事を訴えるための動画を撮りました。それを見たとき、左肩が下がり窮屈そうにしている自分の映像に愕然としました。ひどく年寄りじみた画になっているのです。左肩を意識して上げて臨んだ撮り直しの映像も、しゃべっているうちにだんだん左肩が下がっていきました。こんなひどい姿勢じゃ腰も痛くなりたくなるよなあ。

さて、だんだん卒業式が近づいてきました。左肩下がりじゃない自然ないい姿勢で証書が渡せるように、今から何かしなきゃ…。