Category Archives: 生活

30秒前精神?

1月18日(水)

今学期私が持っているクラスの学生たちは、みんなスリルを味わうのが好きなようです。8:55ぐらいに教室に行っても誰もいないということすらありました。私はタブレットの接続具合を確認したり、授業で使う資料を画面に出す準備をしたりしたいので、授業が始まる5分前ぐらいには教室に入るようにしています。その時に誰もいないとか、いても1人とか2人とかというと、学生が来るんだろうかと心配になってきます。

でも、毎日、8時59分30秒あたりから、学生が怒涛のごとく押し寄せます。そして、始業のチャイムが鳴り、出席を取っている最中にもなだれ込み、出席簿上遅刻扱いにならずに済む学生がほとんどです。出席を取り終わった時点で遅刻・欠席の学生は、せいぜい2人ぐらいとなります。

綱渡り常習者のLさんは、丸ノ内線沿線に住んでいます。最寄駅8:41発の電車に乗れば教室に9時ちょうどに着くと計算しています。しかし、うちを出るのがほんのちょっと遅れ、その電車を逃すと次の電車は8:44発となり、教室着が9:03で、惜しくも遅刻です。8:41発に乗れても、その電車が微妙に遅れればアウトです。どうしてもう1本前の電車に乗らないのかと聞いても、Lさんは頭をかくばかりです。

他の学生も似たり寄ったりでしょう。時間の観念がないわけではなく、むしろありすぎるからこそ、9時ピッタリに滑り込むのです。じゃあ時間の無駄遣いをしていないのかと言ったら、間違ってもそんなことはありません。せめて、その時間の観念を5分早めてもらいたいです。

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入学式挨拶

みなさん、ご入学おめでとうございます。このように多彩な新入生のみなさんがこのKCPに集ってきてくださったことを非常にうれしく思います。

今、私は「多彩な」と申し上げました。世界には200以上もの国があり、それぞれの国がいくつかの地域に分かれます。こうした地理的な意味での多彩さもあれば、民族的あるいは文化的な観点から多彩さを論じることも可能です。さらには、年齢や経歴、経験、今までの専門、将来の計画…、このように考えると、ここにいらっしゃるみなさんおひとりおひとりが個々に違っていると言えます。

みなさんは金子みすゞという詩人をご存じでしょうか。金子みすゞは、今から100年余り昔の大正時代から昭和初期にかけて本州の最西端・山口県を拠点に活動し、500編以上の詩を作り、わずか26歳で亡くなりました。

その金子みすゞの詩で、日本人に最もよく知られている、愛されているのが「私と小鳥と鈴と」です。その詩の最後に「鈴と、小鳥と、それから私、みんなちがって、みんないい」という一節があります。これこそ、日本人を魅了してやまない金子みすゞの心です。

金子みすゞは、この詩を通してお互いの個性を尊重しあおうと訴えています。皆さんが持っている多彩さ、すなわち個性は尊重されるべきものです。しかし、その前提として、自分の身の回りの人の個性を尊重しなければなりません。自分の個性ないしは意見を主張するだけでは、単なるわがままに過ぎません。そんな人は、いずれ誰からも尊重されなくなる、相手にされなくなるでしょう。

自分と同類の人たちを理解するのはたやすいことです。しかし、異質な人たちを理解するには、自分からその人たちを知ろうとする努力が不可欠です。ある人を知るには、その人とのコミュニケーションが欠かせません。そのコミュニケーションの有力なツールが言語であり、みなさんは日本語という言語を学びにこの場にいるのです。

多種多様な人々を理解すると、みなさんの人間的な幅が広がります。人間性を高めるといってもいいでしょう。人間性が高まれば、尊重される人物から尊敬される人物へと進化します。みなさんが思い描いている自分自身の将来像には、多かれ少なかれ、尊敬される人物という面があると思います。この留学は、自分とは違う人たちと知り合うことを通して、そういう将来像に近づくチャンスだと考えてください。

留学は旅行とは違います。写真を撮ってお土産を買って通り過ぎていくだけではありません。その地に暮らし、風土に根差した文化を味わい、そして浸り、多くの人々と交わり、時には力を借り、時には力を貸し、連帯感を築き、あるいは苦い思いもしながら、お互いを理解し合い、見識を高めていく人生の一場面です。知識や情報を得るだけなら、インターネットで十分です。体験すること、生身の人間と触れ合うこと、そして異質なものを受け入れること、受け入れられなくてもその違いを尊重すること、そこに留学の意義を見出してもらいたいです。

今ここにいるみなさんも、“みんなちがって、みんないい”のです。

本日は、ご入学、本当におめでとうございました。

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年末大掃除

12月26日(月)

今年の仕事納めは明日ですが、学校内の大掃除は1日早く済ませました。昨日は自分のうちの大掃除をしましたから、2日連続の大掃除となりました。でも、先週の土曜日に紙ごみの年内最終回収があり、それに合わせて机やら棚やらひっかきまわしましたから、じわじわと大掃除をしていたと言えないこともありません。

大掃除では、私はいつも給湯室担当です。給湯室と言えば、まず、シンクの排水口の掃除ですが、こちらは、先月、ゴミ受けにゴミがたまりすぎで水が流れにくくなってしまいましたから、掃除しているのです。そのため、ゴミ受けを塩素消毒する程度で済みました。次は、湯沸かしポットの湯あか取りが控えています。ポットにクエン酸を入れてお湯を沸かしてそのお湯を捨てると、ほのかにクエン酸のさわやかな香りがしました。そのお湯を捨てたシンクには、クエン酸の結晶が析出していました。粉っぽいクエン酸を加えたのに、シンクに現れたのは針状結晶と言ってもいいものでした。もちろん、冷蔵庫や食器棚の汚れも落としました。

それから、職員室内のこまごまとした文房具類の整理をしました。さび付いていて絶対に切れそうもないかったナイフの刃を交換したり、引き出し中に散らばっていた輪ゴムをひとまとめにしたり、使いっぱなしになっていた二穴パンチのごみを捨てたりしました。1年間誰も何もしなかったとは思いませんが、年に一度くらいはこういうことをしないと、引き出しの中がとんでもないことになってしまうでしょう。

今しがた、湯沸かしポットのお湯が沸きました。お毒見をしました。クエン酸の味はしませんでした。

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早朝の電話

12月13日(火)

朝8時ごろ、Mさんから電話がかかってきました。「先生、かかっちゃったみたいです」と、苦しそうな息遣いで感染宣言。詳しく話を聞くと、熱があるようです。まず、検査をしてもらうよう指示を出しました。Mさんは先週末S大学に合格しました。そのS大学の入学手続きに必要な日本語学校の書類はどう申請すればいいかと、聞かれました。これからしばらく学校へ来られないとなると、そういった心配もしなければなりません。来週が手続き締め切りだそうですから、落ち着かないでしょう。こちらは、KCPのホームページ経由で申し込めますから、そう指示しました。熱があっても、パソコンの操作ぐらいはできるでしょう。

そういえば、昨日、校舎内でMさんにばったり出会ったので、「おめでとう」「ありがとうございます」なんてやり取りをしました。1mぐらいは離れていたし、お互いマスクもしていましたから、たとえMさんが陽性でも、濃厚接触者にはなりません。

あの尾身さんですらなっちゃうんですから、Mさんのような一般庶民がかかっちゃうのもしかたのないことです。でも、Mさんは今学期初めまでは入学以来の出席率が100%でした。10月に交通事故にあい皆勤が途切れ、そして今回です。お祓いでもしてもらったほうがいいかもしれません。

Mさんと同じ学期に入学したYさんが今月初めに帰国しました。Yさんは来日早々体調を崩し、とうとう復活できませんでした。初級のオンライン授業で受け持った時は、Mさんよりもよくできました。そんな学生が帰国しなければならなくなったと思うと、残念でなりませんでした。親元を離れての一人暮らしには、トラブルがつきものです。小さなつまずきが大きく膨らんでしまいがちです。Yさんのことを思うと、Mさんも気がかりです。せっかくつかんだ合格を無駄にしないように、きちんと治してもらいたいものです。

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脱スパイラル

12月12日(月)

Sさんがまた遅刻しました。朝一番でテストがあったにもかかわらず、来たのは授業の後半からでした。朝のテストは授業後に追試という形で受けて帰りましたから、テスト回避のために遅刻したのではありません。もっとも、その追試の成績が不合格でしたから、週末にきちんと勉強したとも思えません。

Sさんは新入学の学期、どうしても受験講座を受けたいと言って、わざわざコースを変更しました。ずいぶんやる気のある学生だと思って見ていました。6月のEJUでは、日本語・読解で最高点を取り、上位校に手が届きそうな成績を挙げました。しかし、日本語しか受けていなかったため、この成績で受験できる大学は限られます。そういう大学でも、合格を1つ確保してくれればと思っていました。7月のJLPT・N1にも合格したあたりまでは、順調な留学生活でした。

ところが、先学期あたりからだんだん様子がおかしくなってきました。遅刻や欠席が増え、理由を聞くと試験勉強だと言います。最近は不安で眠れないとも言い始めました。今は、生活のリズムが完全に崩れてしまい、何事にも力が入らない様子です。授業中の発話や例文、作文などのアウトプットは、典型的なできない学生のものになってしまいました。

今のSさんは、学校の勉強も受験勉強もどちらも手につきません。そして、ついついアニメなど自分の好きなことに時間を費やしてしまい、気が付くとさらに焦りが募ってしまいます。どんどん深みにはまり込んでいきそうな感じがします。どこかでこの負のスパイラルを断ち切らないと、どうにもならないまま受験シーズンを終えることにもなりかねません。

現時点での期待は、11月のEJUの結果です。Sさん自身の予想よりも好成績だったら、潮目が変わるのではないかと望みをかけています。

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3人そろって

12月8日(木)

授業後、Xさん、Yさん、Zさんの3人を残しました。みんな、出席状況に問題があります。Xさんはアルバイトのしすぎです。もちろん、留学生に認められたアルバイトの上限時間・28時間は守っていますが、疲労が回復せずに遅刻欠席が増えています。Yさんは夏ごろ大騒ぎしてビザ更新したのに、その後の出席率が思わしくありません。昨日も休みました。Zさんは“大学院の出願準備”という理由での欠席が増えています。やはり、昨日も休んでいます。

各人それなりに理由があります。受験期が迫り、精神的に不安定になりよく眠れないという要素も加わって、生活のリズムが乱れてしっています。私たちKCPの教職員はすぐそばで見ていますから、同情もすれば、全面的ではないにせよ、理解もできます。しかし、ビザがかかわってくると、同情や理解は全く得られません。出席率という数字がすべてと言ってよいでしょう。3人は、その辺を甘く見ているような気がしてなりません。

また、Yさんは「病気」と言えば大目に見てもらえると思っているようですが、これも違います。学校を休まなければならないほどの病気なら、国へ帰って治せと言われてしまうでしょう。日本での留学に耐えられるだけの体力をつけてから戻ってこいという発想です。

そういった話を15分くらいしました。YさんとZさんには月曜日にも話していますが、効き目が薄いようなので、再度ということになりました。最後に、「私から皆さんに注意を与えるのは、これが最後です。次に私が皆さんを呼ぶのは、退学届を書いてもらう時です」と、脅し30%、現実70%ぐらいの言葉で締めくくりました。大遅刻で10:45からの後半の授業しか出ていないUさんも捕まえておけばよかったかな。

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教室回り

12月2日(金)

残念なことに、休み時間に少なからぬ学生が少し離れた駐車場まで遠征し、タバコを吸って、吸殻をポイ捨てしていました。近隣住民からの通報もあったので、学生の一団がニヤニヤしながら学校に戻ってくるのを見かけたO先生が学生の来た道をたどっていくと、駐車場に行きつきました。そこに吸殻が大量にたまっていましたから、証拠物件の押収も兼ねて、掃除もしてきました。

その証拠物件を持って、吸ってきた学生がいそうなクラスを回って、注意してきました。初級クラスには各国語の通訳もつけて、趣旨の徹底を図りました。どのクラスの学生も神妙な顔つきでこちらの話を聞いていましたが、本当に話の効き目があったかどうかは、来週になってみないとわかりません。来週も大差がなかったら、何か別の方法を考えなければなりません。

KCPの近くには、おおっぴらにタバコが吸えるところはありません。学校にいる時間帯は、タバコは吸えないものと思ってもらいたいです。タバコを吸うことによって、受動喫煙はもちろんのこと、吸殻の処理などによっても、周りに迷惑が掛かります。授業中に教師が乱入して無関係な話を聞かされた非喫煙者は、たとえトータルで5分ほどであったとしても、教育の機会を奪われたのです。しかも、証拠物件の吸殻が発するあの独特な悪臭までかがされて…。露骨に顔をゆがめて鼻の前で手を振っていた学生もいました。タバコが吸いたいと思ったら、そんな迷惑になど一顧たりともしないのでしょう。

そもそも、他人の敷地に入ることも、そこでタバコを吸うことも、吸殻を捨てることも、すべて法律違反か新宿区の条例違反です。触法学生は、除籍処分の要件に該当します。そうなったら、日本で進学も就職もあったものではありません。喫煙学生に猛省を促したいです。

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友蔵さんの社会

11月26日(土)

12月1日(木)に、静岡鉄道がダイヤ改正を行います。静岡鉄道は、その名の通り静岡市の新静岡駅と新清水駅を結んでいます。11.0kmの運転区間に両端の駅を入れて15駅ありますから駅間の平均距離は800m弱です。並行するJR東海の東海道線は、静岡清水間に両端を入れてわずかに4駅ですから駅間平均距離は3.7kmほどになります。日中の運転間隔が8分おきだということからも、市内の短距離の行き来をこまめに拾っている鉄道だと言えます。

さて、このダイヤ改正によって、新静岡―新清水間の所要時間が2分延びます。21分が23分になるそうですから、約1割のスピードダウンですから、ダイヤ改悪と言われてしまうかもしれません。なぜ、スピードダウンをするのでしょう。それは、各駅の停車時間を少しずつ延ばすからです。一つの駅の停車時間の延びはわずかですが、始点から終点まで途中に13駅もありますから、塵も積もれば山となるで、2分も延びてしまうのです。

じゃあ、なぜ、停車時間を長くするのかというと、乗客の高齢化が進んだからです。お年寄りのお客さんが増え、てきぱきと乗り降りができなくなり、現在でも遅延が慢性化しているのだそうです。ですから、所要時間を延ばすというよりも、現状に合わせた所要時間にすると言ったほうが適切です。上述のように800m弱に1駅、8分おきの運転ですから、車の運転ができないお年寄りのチョイ乗りが多いのでしょう。

これから、高齢化の影響が各方面で顕在化していくに違いありません。電車の停車時間の延長なんて、かわいいものです。近い将来、想定外の受け入れがたい影響を被らないとも限りません。清水と言えばちびまる子ちゃんですが、友蔵じいさんみたいな人が大勢いる社会を想像してみてください。

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変な日本人?

11月17日(木)

「先生、卒業生が来ています」と言われて職員室の外に出てみると、Nさんがいました。サークルのミーティングがKCPの近くであるということで、ちょっと足を延ばしてこちらへ顔を見せに来てくれました。ありがたいじゃありませんか。ついこの前卒業したと思っていたら、来年は3年生になり、サークルの幹部を務めることになっているそうです。同時に就職活動も始めなければならないとぼやいていました。

サークルは250人からの大所帯とのことですから、その中の幹部というと、盛らずとも“ガクチカ”として書いたり話したりできますね。しかも、外国人はNさん1人だけだそうです。でも、よく聞くと、周りの学生はNさんを外国人だと思っていないのだとか。地方から出てきてちょっとなまりのある学生ぐらいにしか見られていないのでしょう。確かに、Nさんと話していると、外国人と話している気がしません。若者言葉がポンポン飛び出してきて、むしろ私のほうが置いて行かれてしまうくらいです。

Nさんに思考回路は日本語で回っているに違いありません。そして、その回転もかなり高速度です。そうでなかったら、あんなに当意即妙に対応できませんよ。GPAも3ぐらいありますから、遊んでばかりの学生生活ではありません。会社に入っても、ONとOFFのメリハリを利かせて、仕事も私生活も充実させることでしょう。企業さんはこういう人材が欲しいんじゃないかな。

「じゃ、先生、また来ます」と言って、Nさんはサークルのミーティングに向かいました。外はすっかり夜でしたが、Nさんの後ろ姿がまぶしかったです。

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遅刻の理由

11月9日(水)

朝9時、出席を取り始めたとき、教室にはクラスの半分ほどの学生しかいませんでした。学生の名前を呼んでいる最中に数名が駆け込んできました。自分の名前が呼ばれたときに教室にいなくても、名簿の最後の学生の名前が呼ばれるまでに教室に入ればセーフということになっています。この数名と、名前を呼び終わると同時ぐらいに息を切らしながら入室したLさんが、この恩恵にあずかりました。

連絡事項を伝え、宿題、テストなどの返却物を配っている間にKさんが教室着。もはや出席とすることはできませんが、私の腕時計を見ると9:04ですから、遅刻扱いです。その約10分後に、あまり申し訳なさそうでもない顔で教室に入ってきたMさんは、1コマ欠席扱いとなります。また出席率が落ちてしまいました。

大遅刻のMさんをいじりながら授業を進め、前半が終わりました。職員室に下りて、クラス担任のT先生に、2名遅刻でUさんが欠席だと報告しました。UさんはMさん以上に困った出席率の持ち主です。昨日、T先生にたっぷり説教されたはずなのですが、効き目がありません。

ところが、教室に戻ると、教卓の真ん前の机にUさんが鎮座しているではありませんか。すぐにチャイムが鳴って授業が始まってしまいましたから、遅刻の理由は後回しにして、文法やら読解やらを進めました。Uさん、授業にはまじめに参加し、時々すばらしい答えも出してくれました。

寒くて起きられませんでした――これが、授業後に聞きだしたUさんの遅刻理由です。こんなの、理由とか言い訳とか以前の問題です。すばらしい答えも帳消しです。「昨日、T先生に何と言われたんですか」と追及しても、うつむくばかりでした。

今年も1人、自分の手で自分の未来にふたをしようとしている学生が、誕生しようとしています。

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