Category Archives: 気象

一足お先に

3月5日(土)

先週の初めぐらいからでしょうか、朝出勤して御苑の駅からの道をこちらへ曲がると、空の下の方がかすかにオレンジに染まるようになりました。その染まり具合が、日々少しずつ大きくなってきています。もう、空がどれぐらい雲に覆われているかわかるほどになりました。朝が早まるのを毎日実感できる今ぐらいが、1年で一番楽しみです。逆に、朝がだんだん暗くなっていくのを感じさせられる10月下旬あたりは、寂しさが募ります。

もう少し経つと、丸ノ内線が外界に顔を出す四ツ谷で朝を感じるようになり、程なく桜がちらほら咲き始めます。東京の予想開花日は22日だとか。そんなニュースを耳にしたので、この前の日曜日、うちの近くのお花見の名所の桜の枝を、ちょっと背伸びをしてじっくり観察してみました。確かに花芽はついていますが、近くで見ても木肌色でしかありませんでした。気が早すぎたかな。明日、また見てみましょう。

今シーズンは大雪のニュースがよく耳に入ってきます。北海道や北陸、山陰などは交通機関がマヒし、日常生活に影響も出ています。東京も何回か雪に見舞われましたが、新千歳空港から身動きができなくなるほどの雪に比べたら、小雪にもならないでしょう。その北海道も、平年ならば今月下旬には、少なくとも都市部は、積雪が消えます。

東京は春一番が吹いたそうです。最高気温は17.9度、4月上旬並みでした。メートル単位の雪が積もっている地方のみなさんには申し訳ありませんが、東の空だけではなく、肌でも春を感じさせてもらいました。

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空港折り返し

2月4日(金)

春の初日は、寒い1日でしたね。お昼は麺類で温まったのですが、店から学校までの数分間で、すっかり冷えてしまいました。この冬は、特に手先指先が冷えます。昨シーズンまでは、そういう場合でも首筋に手を当てたりお尻の下に手を挟んだりして温めましたが、最近はカップにお湯をくんできて、そのカップを手で包むようにして、指先の冷えを解消しています。かじかんで手指の自由が利かないほどではありませんが、冷たいまんまだとなんとなく不快なんですよね。

午後の職員室、M先生宛に電話が掛かってきました。Rさんからでした。九州の大学を受けに羽田空港まで行ったけれども、東京の近くのY大学に受かったことが今わかったので、九州行きを中止して帰宅するとのことでした。Rさんは北海道の大学にも合格していますが、今のところはY大学に進むつもりでしょう。Rさんの進路指導に当たった者として、素直に喜んでいます。これから、東京近郊のS大学とD大学も受験する予定ですが、4月からの行き先は確保できていますから、安心して存分に力を発揮してもらいたいものです。

でも、九州行きを捨てちゃうのはもったいないなあ。そう思うのは、私が旅行好きだからでしょうか。こういう時期ですから、できることなら遠距離の移動はしたくなかったのでしょう。また、S大学、D大学の受験を控えていますから、体力の消耗も避けたかったのかもしれません。私がRさんだったら、合格祝いの旅行に出ちゃったかな。

調べてみると、九州はさすがに東京よりは暖かいですが、思ったほどではありませんでした。マフラー、手袋、ヒートテックの装備じゃないと歩けないような気温です。早々にホテルに入って、洗面所のお湯で手を温めることになるでしょう。

Rさん、週末は東京で小さい春を味わってください。

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雪国?

1月6日(木)

お昼ごろから降り始めた雪は、学校の前の道路を真っ白にしています。外に止めてある車は、ボンネットも窓も屋根もすっかり雪で覆われて、大きな雪玉と化しています。人通りも少なく、たまに歩いている人はおっかなびっくりという感じで足を進めています。

昨シーズンは雪がほとんど降らなかったと思いますから、積雪はかなり久しぶりのはずです。そうすると、交通機関の備えが心配になってきます。すでに道路は通行止めのところが出ているようです。帰宅時間帯の電車はどうなるのでしょう。遠距離通勤のT先生は、無事帰れるでしょうか。

学校の中では、ハイフレックス授業の勉強会が行われました。対面とオンラインと、両方の学生を満足させ、学習意欲を損なうことなく効果的に実力を伸ばしていくにはどうしたらいいのか、みんなで考えました。この両刀づかいは、もはやできて当然、教師の標準装備となっています。

その一方で、職員室には学生の姿も。学期休み中に学校へ来ている学生は、前の学期の成績が振るわなかったとみて間違いありません。進級できないという連絡を受けて、何とかしてもらいたくて足を運んだのでしょう。雪の中、ご苦労様なことですが、その決定が覆ることは、まずないでしょう。

明日の朝は、Sさんの面接練習をすることになっています。天気図を見ると、この雪を降らせている低気圧は今晩中に東の海上に抜けることになっていますが、路面が凍結すると、雪が降りしきる中以上に足元が危なくなります。南国出身のSさん、ちゃんと来られるでしょうか。

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不安

12月3日(金)

朝は職員室に誰もいないので、静かな環境で仕事ができます。電話もかかって来ず、学生に呼び出されることも、他の先生から仕事を言いつかることもありません。集中力を要する仕事を中心に、細切れにしたくない仕事はこの時間に持って来ます。

今朝もそうやって仕事に取り組んでいたら、カタカタカタと小さな音がして、ビルがわずかに揺れました。時計を見ると6時38分でした。大きいのが来るかなと身構えていましたが、そのまま何事もなく終わってしまいました。揺れが大きかったら校舎内を点検に回るところですが、そうするまでもないと思い、仕事を続けました。

8時を過ぎて続々と先生方がいらっしゃいました。一部の線では電車が止まったり徐行運転をしたりしたそうです。結構大きかったんだと思いネットで確認すると、6時37分に山梨県で震度5弱というではありませんか。新宿区でも震度2だったと報じられていました。震度1かなと思っていました。やっぱり、このビルは揺れにくいんですね。最新の耐震基準で造られただけのことはあります。

お昼過ぎにネットを見ていたら、9時28分に和歌山県でやはり震度5弱の地震があったそうです。こちらは東京まで響いてきませんでしたが、1日に2回、震度5クラスの地震というと、オヤッという気もします。今週たびたびこの稿に登場しているHさんは、入試がうまくいかずに気弱になっているところへ、国ではほとんど経験したことのない地震が追い討ちをかけた形になり、学校を休んでしまいました。不安でたまらないようです。

ほんに数年前まではルームメートがいるのが普通でしたが、昨今は完全な独り暮らしが当たり前になってきました。独り暮らしにはメリットもたくさんありますが、精神的に参っている時の心細さはいかばかりでしょう。Hさんの性格も考えると、合格発表の7日までは、そっとしておいてあげるのが、一番よさそうです。

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また?

10月22日(金)

朝からさっぱり気温が上がらず、日中は10度か11度あたりをうろちょろしていました。12月並みの寒さだそうです。教室は、学生が暖房を入れていました。感染予防のため窓を開けていますから、教室内の気温も10度台前半だったかもしれません。

寒さのせいなのか、私のクラスは欠席が目立ちました。あまり体が丈夫ではないと引き継がれている学生が休んでいます。「解熱剤を飲めば熱は下げられます」と言って学校へ来ようとした学生もいましたが、そこまで無理をするなと止めました。受験を控えていますから、気になる兆候です。

Yさんは出席率が危険水域なのに、休んでしまいました。もう休み癖が付いていますから、教師が騒いだところで効き目がありません。でも、放置しておくわけにもいきません。担任教師がお手上げならば、私が動く番です。それでも行状が改善されなかったら、自分自身で責任を取ってもらうほかありません。

Yさんが成績優秀なら、まだどうにかなる可能性もありますが、残念ながら、その目は薄いようです。そういうことがわかっているのかなあ。自分で自分の首を絞めている、自分の手で自分の将来の扉を閉ざそうとしているということに気付いていないのです。

毎年のことですが、Yさんのような学生に、来学期、私たちは手を焼くことになります。今年の1月期もそうでした。Yさんは学校に隠れて受験しているようだという噂を聞きつけています。こんな隠密行動がうまくいったためしがないのに。でも、何にも見えないんですよね。

天気予報によると、週末はいいお天気のようです。秋晴れの程よい日差しを浴びて、みんな元気になってくれるかな。

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寒さに感じる

10月19日(火)

なんだか急に季節が進んじゃいましたね。昨日あたりから肌寒ささえ感じています。始業日前日・先週の月曜日までは夏装束で半袖だったのに、午後の授業を終えて職員室に下りてきたら、T先生やH先生が毛布にくるまって仕事をしていました。

教室でも、いつの間にかドアが閉まっていました。換気のために、対面授業の時は窓もドアも開け放つことになっているのですが、あまりの風通しのよさに、ドアの近くの席にいた学生が閉めたのでしょう。

そのせいかどうかわかりませんが、私のクラスは欠席が3名。伊達の薄着じゃありませんが、ろくに布団もかけずに寝たり、着たきり雀でいたりして熱を出している例も少なくありません。当節、熱は風邪なのかインフルエンザなのか、はたまたPCR検査行きなのか、判断がつきません。健康には十二分に留意しなければならないのに、その辺が抜けているんですねえ。

予防という概念が薄いのでしょうか。そうだとすると、将来を見込んで行動するという計画性も足りないということにもなります。これでは進学もうまくいきません。場当たり的な対処を繰り返していたら、どこかで破綻をきたします。目の前のことばかりに集中していると、あさっての方向に進んでいくことだってあります。

これは、学生の作文にも言えます。骨格をメモしてから書くようにと指導したのですが、書きながら考えるの成れの果てみたいな、論旨が二転三転するスリリングな作品もありました。窓を開けっぱなしで寝たなどという生活態度とぴったり一致します。

週間予報を見ると、朝が10度、日中が20度ぐらいの日が続くようです。このまま冬装束に突入しそうです。

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急下降、急上昇

7月27日(火)

梅雨明け以来、ずっと窓を開けて寝ていますが、今朝は雨音とその窓から忍び込む寒気で目が覚めました。久しぶりのお湿りと思っていたら、現時点での24時間雨量が34.5ミリと、まとまった雨になりました。でも、最大でも1時間15.5ミリですから、このところ頻出の記録的豪雨というほどではありませんでした。おととい・昨日あたりの予報に比べたら、降水量は少なかったと言えるでしょう。

気温のグラフを見ると、ちょうど日付が変わるころに、雨の降り始めとともに、30分ほどで4度ぐらい気温が下がっています。この冷気が部屋の中にしみついた熱気を駆逐するのに2、3時間かかり、その後私の目を覚ましたようです。さすが台風、文字通り空気を入れ換えてくれました。

その台風、勢力を弱めながら関東東方沖をうろうろしています。遠ざかるか完全に弱まるまでは安心はできませんが、厳重警戒の域は脱したのではないでしょうか。オリンピックへの影響も最小限に抑えられたようで、泣きっ面に蜂にはならずに済みそうです。

しかし、新規感染者数は予想を超えるペースで増えています。今朝の気温のグラフを逆さまにしたような感じで絶壁を築きつつあります。しかし、私たちの感覚もマヒしているようで、1年前の10倍ぐらいの数字なのに、絶望感とか緊張感とかはありません。明日も来週も来月も、ごく普通に授業を続けている自分の姿が頭の中のモニターに映し出されています。しかし、厳重警戒を解くわけにはいきません。

雨が上がり、日が差し始めると、気温も上がってきました。明日の朝は、また熱帯夜かどうか微妙なラインになりそうです。やっぱり、窓を開けて寝ましょう。

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御苑の向こう側

7月7日(水)

熱海や山陰地方で線状降水帯が発生し、大雨が降りました。熱海では土砂崩れ、鳥取や島根では線路や道路が冠水しました。これから梅雨の末期を迎えます。全国どこでもこういう被害が発生するおそれがあります。

KCPは微高地にありますから、地下の駐輪場への入り口を死守すれば、学校の中にいるのが最も安全です。ただし、その裏返しで、付近のコンビニなどはKCPよりも低いところにありますから、早々に浸水して、食料の調達などに支障をきたすかもしれません。机の引き出しにお菓子ぐらい入れておいたほうがいいでしょう。

そういう目で国土地理院の3D地図を見ていたら、国立競技場って谷底にあるんですね。新宿御苑の千駄ヶ谷門の手前にある池から続く谷が国立競技場を通り、渋谷へと向かっています。そうです。千駄ヶ「谷」と渋「谷」を結ぶ谷筋が国立競技場をかすめているのです。

ということは、新宿付近に線状降水帯が現れたら、国立競技場はまっ先に沈没するということです。そこでオリンピックの競技をやっていたら、目も当てられません。いや、そんなやすやすと濁流の侵入を許すはずがありません。でも、備中高松城よろしく、水に囲まれて、選手・観客は外には一歩も出られないかもしれません。

そう思うと、1964年の東京オリンピックはうまい時期にやりましたよね。台風シーズンのピークをやり過ごし、秋晴れの季節を迎えていました。また、今回は、マラソンは、東京でするのは危険すぎるということで、札幌で行われます。前回は、国立競技場から飛田給まで、甲州街道を往復しました。

気象庁のページを見ると、島根県石見地方に強い雨雲がかかっています。何事も起こらないことをお祈りいたします。

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夏の初日

5月19日(水)

毎年、4月期の中間テストの翌日からスーツにネクタイじゃなくてもいいことにしています。早速半袖シャツを着てきたのですが、最高気温が20度にも届かない肌寒さすら感じる日となってしまいました。

でも、午前中の代講のクラスでネタにしてしまいました。「半袖を着てきたのに、外は寒いです」ということで、体を張ってがっかりびっくりの「のに」の導入に結び付けました。久しぶりにレベル1から離れて、もうすぐみんなの日本語が終わるレベルのクラスでしたが、日本語が通じるクラスは楽ですね。しかも対面授業でしたから、調子に乗っていらないことばかりしていたら、時間が足りなくなってしまいました。

中間テストが過ぎると、学期の最初から受け持っているクラスなら、学生が私の授業の進め方に慣れてくるころです。例えば、私は、指先ほどのチャンスでも捕まえて、以前に習った文法を使わせます。しかし、代講で初めて入るクラスでは、そううまくはいきません。授業の最初の頃は教室中が“???”でした。しかし、要領をつかんでくると、私が使わせようと思っていた文法が出てくるようになりました。今、ここで習っている文法だけ使えるようになっても意味がありません。あれこれ組み合わせて意見を述べたり描写したりできるようになることが、最終目標のはずです。

このクラスの学生たちに多少は刺激を与えられたでしょうか。代講の教師がクラスを荒らしまくるのはよくないですが、普段のクラスにはない何事かを巻き起こして、いつもの先生じゃないことのお詫びに代えたいと思います。授業をしている時は、半袖でも寒くなかったです。

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春ですね

3月31日(水)

「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」とはよく言ったもので、今年も3か月が過ぎてしまいました。世の中は、緊急事態宣言が出され、解除され、でもまた感染が広がりつつあるという、振出しに戻るみたいな感じでした。KCPはというと、泣く人も笑う人もいましたが、学生の進路がバタバタと決まり、卒業していきました。

進学実績を全体的に見ると、例年並みではないでしょうか。今シーズンは、昨シーズンまでとは大きく違う特殊な条件下での戦いでしたが、それがKCPの学生たちにとって有利に働いたとも不利益を被ったとも言えない状況です。もちろん、個々の学生レベルで見れば、望外の喜びを得たりまさかの結果に愕然としたり、文字通り人それぞれでした。見方を変えると、この状況を追い風にすることができなかったとも言えます。向かい風に吹き飛ばされてしまった学生も少なくなかったです。

じゃあ、どういう学生にとって追い風だったかというと、早くから動き始めた学生や、失敗に懲りて素早く軌道修正した学生や、志望校や学問に対する思いの強い学生や、焦らず腐らず努力を続けた学生です。結局、今までも成功したタイプの学生が勝者となったという、当たり前すぎる結論になりました。

この3か月の気象データも見てみました。今冬の一番寒かった時期は、1月の10日前後でした。最低気温が氷点下の冬日が続きました。しかし、今朝はコートなしでも全く寒さを感じませんでした。学校の中では、新入生を迎える準備が始まっています。3か月後は、汗をふいているんですよね…。

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