Category Archives: 自分自身

暑さの中で

8月8日(土)

7月は天候不順で長袖のお世話にまでなりましたが、8月になって梅雨が明けてからは、真夏日・熱帯夜のコンビが東京を支配しています。こういう日が続くと心配になるのが、エアコンをつけたまま寝て風を引いたという学生が出てくることです。毎年こう言っては休む学生が後を絶ちません。今のところ、私が関係しているクラスではそのような話は聞いていませんが、無断欠席の学生の中にはそんなのがいたのかもしれません。

私は、寝るときはエアコンをつけません。幸いにも虫には縁遠いところに住んでいますから、窓を開けて寝ます。近くを走る電車の音が入ってきますが、さほど気になりません。幹線道路からはだいぶ離れていますから、車の走行音に悩まされることはありません。夜風を感じる頭ほどではありませんが、横になってタオルケットをお腹にかければ、すぐに眠ってしまいます。

体温が微妙に下がっただけで、免疫機能はぐっと低下するそうです。眠っている時は体温の管理まで気が回りませんから、体温を必要以上に下げるかもしれないエアコンは避けています。多少暑いくらいがちょうどいいと考えています。

今年はいつもの年とは違って、健康には特別に気をつかわねばなりません。風邪をひいて病院通いなどをすると、さらにもっと危ないものを拾ってしまうおそれがあります。まあ、去年までに比べたらはるかに頻繁に手を洗ったり拭いたりしていますから、そして、うがい薬は使いませんがよくうがいもしていますから、病原菌を体内に持ち込む機会は、私の人生の中で最低に近いレベルではないでしょうか。

来週は連休+お盆ウィークで、本来なら東京はぐっと静かになるはずですが、実際にはどうなのでしょう。KCPは通常営業で、14日は中間テストです。

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灯台下暗し

7月27日(月)

先週、H先生が出勤するなり「新宿駅に広い通路ができたんですよ」と、JR新宿駅に新設された東西連絡通路について語ってくれたことがありました。ネットのニュースで見てみると、確かに今までにない空間が生まれていました。

それが何となく気になっていましたから、連休中のある日、新宿に所用があったので、ついでにJR新宿駅まで足を延ばして見てきました。行ってみると、東口と西口の改札をなくして、JR線の地下にサッカーができるんじゃないかというくらいの広場(?)がデーンと構えているじゃありませんか。休日の、しかもお昼ちょっと前という人手の比較的少ない時間でしたから、人がいっぱいという感じではありませんでした。でも、地下鉄の上のメトロプロムナードは明らかに人が減っており、その分がJR側に流れたことは確かです。

そうそう、東口・西口の券売機が、新通路に面した新改札口の横に移動していました。みどりの窓口も移動するみたいです。その跡地はどうするのでしょう。JR得意のエキナカにして、新たな稼ぎ口にするつもりなのかな。

そのJRの通路をしげしげと眺めたところ、新宿駅長、新宿区長をはじめ、関係者の顔写真とあいさつが壁に出ていました。それは当然かもしれませんが、その関係者全員が男性でした。あーあ、まだ男社会なんですね。小池さんは忙しくてあいさつ文を考える暇もなかったのでしょうか。

新宿で働いているんだから、新宿駅くらいすぐに行けるんじゃないかとお考えの方もおいででしょう。しかし、私の通勤経路は新宿駅を経由せず、仕事帰りに逆方向に向かう元気はなく、新宿駅付近で昼ご飯を食べたら密に巻き込まれそうだし、結局、寄り付くきっかけがないんですね。いや、活動力の低下は、老化の動かざる証拠です。

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初めてのカーディガン

7月16日(木)

昨日の夜、学校を出たら半袖シャツから出た腕が寒かったです。丸ノ内線でも銀座線でも、私の周りに人たちは長袖が主流でした。季節が1つ戻ったような感じでした。

今朝、家のベランダに出るアルミサッシにうっすら水滴がついていました。開けると、冷気ではなく寒気と呼びたくなるような空気が部屋の中に入ってきました。これはちょっと耐えられないと思い、先月、ユニクロの安売りで買っておいたカーディガンを着て家を出ました。

家の外はカーディガンを羽織るくらいでちょうどよく、電車も窓を開けていますから暑いと感じることもなく、学校まで来てしまいました。職員室に入るとけっこうな気温で、カーディガンを脱いでしまいました。おそらく、鉄筋コンクリートに先週までの熱が蓄えられていて、それにコンピューターの排熱も多少は加わってたのでしょう。

午前午後ともに授業でしたが、ずっと半袖で過ごしました。最近の授業は学生にあまりしゃべらせるわけにはいきませんから、どうしても教師の発話が多くなります。そうすると知らず知らずのうちに体を動かし、だから体力を使い、ゆえに熱が発生し、そのためカーディガンなど不要となります。しゃべらなくても授業時間中3時間立ちっぱなしだし、学生の様子や理解度を見るために教室中を歩き回りますから、はたで見るよりずっと肉体労働です。

昨日は1日中オンライン授業でしたが、帰宅時まで全く寒さを感じませんでした。気が付くと、1人きりの教室で、パソコンのカメラとマイクに向かって必要以上の大きな声でしゃべっているんですねえ。「仕事に熱が入る」とよく言いますが、こういうのもその中に入るのでしょうか。

というわけで、カーディガンは私の机の上で丸まっています。でも、外に出たらひんやりするんでしょうから、また家まで活躍してもらいます。

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大活躍

7月14日(月)

午前中はM先生の代講で中級クラス、午後は今週から始まった受験講座の生物と、対面授業を6コマこなしました。こんなにたくさんの対面授業は、2月の下旬以来ですから、4か月半ぶりになります。

午前のクラスの何名かは、先学期、1つ下のレベルで先月1か月だけ受け持っていた学生でした。でも、大部分は初対面ですから、アウェー気分です。そんなことお構いなく、名簿を見ながらバシバシ指名してテンポよく答えさせられるのが、対面のいいところです。オンラインだと、学生側のマイクのON/OFFがあるため、どうしても流れが滞りがちです。そして、私自身マスク越しの対面授業にも多少は慣れてきたのか、アウェーであるにもかかわらず、何回か笑いを取ることができるようになりました。明後日、今学期受け持っているクラスの授業をする時に、この経験を生かしていきたいです。

午後の受験講座は、先学期はずっとオンライン授業でした。同じようにパワーポイントを見せながら授業を進めましたが、実物の学生が目の前にいると、反応もしっかりつかめますし、問いかけもしやすいです。復習問題や応用問題を出して考えさせることができます。オンラインでも考えさせる問いかけはできますが、もう少し考える時間を与えれば答えにたどり着きそうなのか、これ以上時間をかけても答えが出てきそうにないのか、その見極めができません。対面だとちょうどいいタイミングで解説に入れます。

受験講座の各科目は、これからは口頭試問も念頭に置いて、日本語で論理的に話す練習も少しずつしていく必要があります。オンラインでもできないわけではありませんが、対面の方がやりやすいことは確かです。学生に話させてみると、思ったことが日本語で表現できず、非常にもどかしそうな顔をしていました。

明日は、オンラインで6コマ。どんな授業になるでしょうか。

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ご無沙汰してました

7月6日(月)

前回の出勤が6月23日ですから、実に13日ぶりの出勤です。去年の10連休以上に休んでしまいました。厳密にいうと、7月2日に病院へ行く道すがらちょっとだけ顔を出しましたから、この間まるっきり学校に近づかなかったわけではありません。

さて、再起動最初の仕事は養成講座の講義でした。私が担当しているのは演習や実習ではなく講義形式ですから、オンラインです。オンラインだとマスクもフェイスシールドも必要なく、鬱陶しい思いをしなくて済みます。窓も開けなくていいので、隣のビル工事の騒音にも悩まされません。ZOOMの使い方にも慣れてきましたから、椅子に腰かけてのんびり授業ができるようになりました。

日本語の先生になりたいというくらいの方たちですから、けっこう活発に意見や質問が出てきます。日本語に対する勘もよさそうで、5月までの講義は予想以上に進みました。ですから、今月からの講義はあれこれ考えてもらうパートを増やし、私の話が上滑りしないように、3歩進んで2歩下がるくらいの構えでいこうと思っています。

次の講義はあさってです。休みの前に集めておいた資料を読み込んで、受講生の知的好奇心を触発するような講義を作り上げたいと思っています。だけど、次回は敬語が中心ですから、今までの経験からいうと、いかに優秀な受講生でも、講義を楽しむより敬語の忘れっぷりに愕然とすることが多いようです。ボコボコにならないように予習してくるように言っておきました。受講生のみなさんも巣ごもりの日々でしょうから、その暇つぶしに取り組んでくれるのではないかと期待しています。

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あさイチの冒険

6月13日(土)

関東甲信地方が梅雨入りしたおととい、朝、ちょっとした冒険をしました。最寄駅から3つ新宿御苑前寄りの駅まで約4キロを、マスクをしないで歩きました。“朝”といっても、みなさんの感覚よりもはるかに早い時間帯で、曙の頃です。ですから、人ごみの中を歩いたわけではありません。

新聞を読みながら朝食を済ませ、ちょうど4時ごろ出発。日の出は4:24でしたから、その約20分前で、上空の雲がどうにか途切れているのがわかる程度の明るさでした。だんだん明るくなっていく街を歩くと、なんだか希望が湧き出てきます。だから、私は好きですね。

こんな早い時間に歩いている酔狂な人などいないだろうと思っていたら、4キロの間に10人ぐらいいましたね。散歩とかジョギングとかの人もいれば、自転車に乗っている人にも出会いました。スーツにネクタイではありませんでしたが、半袖のワイシャツに大き目のかばんという私の姿は、そういう人たちの目にどう映ったでしょう。

マスクをしている人としていない人と、半々くらいでした。半径2m以内に人がいなければ、マスクをしなくてもうつしたりうつされたりする恐れはないと言いますが、すれ違う時でも十分それくらいの距離を取ることができました。そうです。私はマスクをしない日常に戻る第一歩を記したかったのです。速足で歩き、久しぶりに、外の空気を鼻から直接、マスクを通さずに吸いました。明け方なのに車が多い幹線道路に沿って歩きましたからおいしいとまでは言えませんが、早朝のしっとりひんやりした空気は、鼻にも肌にも心地よかったです。

目的地に着いたら、地下鉄駅の入り口でマスクを装着。冒険は40分ほどで終わりました。

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3か月ぶりの快感

6月5日(金)

オンライン授業の3か月間、私のペンケースに異常が見られました。赤ペンのインクがさっぱり減らないのです。1か月に1本か、もしかするともっと激しく使っていたかもしれませんが、最近はとんとご無沙汰しています。去年、うちの近くのホームセンターで値引きをしたときにたくさん買い込んだのですが、それが袋に入ったまま職員室の机の引き出しに陣取っています。

今週から対面授業が始まりました。宿題のチェック、テストの採点、例文の直し、作文の添削と、久しぶりに赤ペンを握る機会が増えました。インクが目に見えるほど減ったわけではありませんが、線を引いたり、〇を付けたり、思いっきりペケにしたり、学生が書いた字の上に書きこんだり、2月までと同じように活躍しています。

学生にとってはどちらがいいのでしょうか。Google form上で電子的に採点されたり直されたりするのと、紙の上でアナログ的に赤を入れられるのと。

教師としては、記録を取っておきやすいという面では、コンピューターで処理する方が便利です。学生間の比較もすぐできますからね。しかし、私のようなアナクロなアナログ人間は、赤ペンを握った方が直したという実感が得られます。また、コメントの文字を荒らげることで「何考えとるんぢゃ!」とかって、内心の怒りを表すこともできます。

昨日学生に書かせた作文の添削をしました。最初に読んだKさんのは、“おっ、なかなかやりよるのお”という感じでした。この調子なら楽勝かなと思ったのも束の間、次のCさんので失速沈没しました。でも、真っ赤に染まった原稿用紙を見ていたら、なぜか快感が湧いてきました。

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勝手が違う

6月2日(火)

調べてみると、オンライン授業を始めたのは2月28日でした。その前日は卒業認定試験でしたから、対面授業の最後は2月26日でした。それ以来、97日ぶりに、学生を前にして教室で授業しました。

中級までは口をはっきり見せた方がいいということで、マスクを取ってフェイスシールドを付けて、授業に臨みました。しかも、換気を考えて窓を開けて授業しましたから、外の雑音に負けずに学生に声を届けようとすると、腹の底から声を出さなければなりません。中級の授業なのに初級並みに疲れました。

それと、学生同士のペアワークは「密接」になりかねませんからできません。そのため、授業が“教師-学生”というやり取りに限定されてしまい、単調になってしまいました。コーラスも避けた方が安全だということで、ある学生に例文を読ませても、「はい、みんなで」という進め方ができません。私は、初級・中級では、全体コーラスでリズムを作って授業を組み立てていましたから、やりにくいことこの上ありません。

学生も、マスクもしているし、3か月以上ぶりで緊張もしているし戸惑ってもいるし、なんだかぎこちない授業になってしまいました。でも、オンライン授業は眠くなるけど、学校の授業は眠くならないと言ってくれた学生がいましたから、少し救われました。

気が付いたら、期末テストまでちょうど20日です。このクラスの学生の顔を覚える前に終わってしまいそうです。みんなマスクをしていますから、髪の色が変わってでもいないと、特徴がつかめません。今学期中級ということは、卒業まで私が面倒を見ることになるかもしれない学生たちです。大事に育てていきたいです。

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格調低く

5月19日(火)

先週発表された6月のEJUに続き、7月のJLPTも中止になりました。たとえ近々緊急事態宣言が解除されても、7月初旬に大勢を集めて試験をするというのはリスクが大きすぎます。まだまだ日本中が病み上がりみたいなものです。無理は禁物です。

そういう意味で、中止は妥当な結論だと思います。しかし、妥当じゃないのはその伝え方です。

2020年7月5日(日)に実施を予定しておりました2020年第1回日本語能力試験は、これまで試験実施に向けて準備を進めてまいりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の現状は依然予断を許さぬ状況にございます。このような状況下で試験を実施することは、受験者の皆様の安全確保あと新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点からも非常に困難であり、やむを得ず本試験の実施を中止することといたしました。

これは、JLPTの中止を受験生に伝える通知文の一部です。漢字にすべてふりがながついていた(この稿では省略しました)ということは、日本人向けではなく外国人向けです。しかし、この文章が理解できるのはN1受験生でも少ないのではないでしょうか。見出しが付いていますからJLPTが中止になったことは伝わるでしょうが、じゃあこの文章は誰のために書かれたのでしょう。

昨日、日本語教師養成講座で「やさしい日本語」を取り上げました。JLPT中止のお知らせはその対極にあると言ってもいいくらいの文章です。これを「やさしい日本語」にするにはどうしたらいいかという練習問題に使えそうです。まあ、このお知らせはワンクリックで英文が見られますから大勢に影響はないと、実施団体の日本国際教育支援協会は踏んでいるのでしょう。

こんな格調高い文章は、日本語がまだまだの外国人に情報を伝えるには向いていません。N5はともかくとして、N4ぐらいの人たちにも理解できる書き方をしなければならないと思います。と言いつつも、私も留学生相手に格調高い文章を書いてしまうことがあります。それは、数学や理科の問題の模範解答です。学生にわかりやすくと思って書き始めるのですが、いつの間にか難しくなっているのです。半世紀近く昔の学生時代にたたき込まれたパターンから抜け出せません。言葉を緩めると、解答の価値が下がるような気がするのです。JLPT中止のお知らせを書いた人も、同じ感覚だったのでしょうか。

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微小旅行

5月18日(月)

緊急事態宣言初日に大久保の病院まで健康診断に行って以来、ひたすら通勤定期の範囲を行ったり来たりするだけの毎日を過ごしてきました。直線距離1キロの新宿駅近辺すら足を踏み入れていません。

昨日、久しぶりに通勤定期の範囲外に出ました。遠出をしたわけではありません。うちからちょっと離れたスーパーまで買い物に行き、その帰りに隅田川沿いを歩きました。マンションのエレベーターホールの窓から、隅田川の対岸に遊歩道ができたのが見えていました。気持ちよさそうな道なので歩いてみたいと思っていましたが、今までstay home と言われていましたから、実際に歩くのは控えていました。きれいな青空で蒸し暑いというほどの陽気でもありませんでしたから、歩いている人も少なそうだったこともあり、足を延ばしてみることにしました。

私のうちの近くの隅田川には特別な名所があるわけでも、デザイン的に優れた橋が架かっているわけでも、川の水が特に澄んでいて変わった水生生物が見られるありません。漫然と川が流れ(いや、「よどみ」と言った方がいいかもしれません)、あまり見栄えのしない船が何隻か停泊しているだけです。でも、歩くと大いに気分転換になりました。間違っても清流とは言えませんが、水には人の心を和ませる何かがあります。

私なんかは毎日学校へ通勤していますから、家から一歩も出ないでいる人たちに比べれば自由があります。その私ですら、歩いていける範囲の遠征がこんなにまで気分転換になるのです。文字通りの巣篭りを続けている人たちはどれほど非日常の空気を吸いたいことでしょう。

これを気の緩みと咎められたらごめんなさいと言うほかありません。「解除」に向けて薄日が差してきました。もうひと我慢というところでしょうか。

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