Category Archives: 自分自身

いつの間にか、夏?

6月24日(金)

朝はいかにも梅雨空という感じで暑い雲が垂れこめていたのに、お昼ごろにはすっかり青空になっていました。それに伴って気温も上がり、最高気温は32.6度に。もちろん、今年最高。しかし、新潟県十日町市は37.1度までいっちゃいました。観測史上1位の記録を更新したそうです。十日町と言えば火焔土器です。まさに火焔の中にいるような1日だったのではないでしょうか。

だいぶ前に、この火焔土器を見に十日町まで行ったことがあります。市の博物館で見た時、わりと雑に展示してあったのですが、やっぱり格が違うと思いました。国宝だと思って見たからでしょうかね。今は博物館がリニューアルされて、立派な展示ケースに入っているようですから、火焔がオーラに見えるかもしれません。

土器を見に行ったと言えば、青森県の是川遺跡の合掌土器もそうです。他の展示物より小さいくらいだったのに、しげしげと眺めてしまう何かを感じました。その場から離れがたくなる、引き留められる光線みたいなものを発しているのでしょうか。

私は芸術家でも霊感の強い人間でもありませんが、時々火焔土器や合掌土器を前にしたときのような不思議な感覚に襲われます。それが楽しみで、博物館めぐりをしているっていうこともありますね。

さて、週末から来週にかけて暑い日が続くようですね。最低気温も上がってくるみたいです。24度なんていう予報が出ている日は、熱帯夜になるかもしれません。真夏日+熱帯夜の日々が、すぐそこまで来ています。

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印刷、片づけ、挨拶

6月23日(木)

おとといが期末テストでしたが、もう新学期の準備が始まっています。職員室内では教材の印刷が進められています。期末テストの結果を見て、進級できる人、できない人の数がだいたいわかり、すでにプレースメントテストが終わった新入生も、どこのレベルに入るか決まりましたから、印刷数が決定できるのです。

来日できない学生にオンライン授業をするようになってから、プレースメントテストもオンラインで実施するようになりました。今は、3年前よりちょっと手続きが複雑なくらいで、普通に来日できますが、新入生がまだ国にいるうちに実力を判定するようになりました。こうすると、早い時点で各レベルの学生数が確定できますから、新学期の準備が進めやすいのです。この2年余り、感染がどうのこうのとか、だから衛生管理をしっかりしろとか、オンライン授業での学生管理とか、頭の痛くなる話ばかりでしたが、オンラインのプレースメントテストは、大ヒットです。きっとこれからも続けられるでしょう。

私は、入学式のあいさつを考えました。今学期は新入生や1月までオンラインで授業を受けていた学生たちの入国がまちまちでしたから、入学式という形はとりませんでした。入国者の数がまとった時点で、歓迎イベントとして入学式もどきを何回か行いました。調べてみると、20年1月期がまともな入学式の最後でした。21年4月期は、オンラインの入学式を行いました。6階の講堂がさらっと埋まるくらいの人数に向かって話すというのは、2年半ぶりということになりそうです。

教室の片付けもしました。3か月間の掲示物をはがしたり、ハイフレックス授業の機材を回収したり、教室が空っぽになりました。新しいクラスのメンバーを迎える態勢を、少しずつ整えていきます。

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1日早いです

6月22日(水)

参議院選挙が公示されました。投票日の7月10日から逆算すると、公示日は明日・6月23日になるはずでした。みなさんは6月23日が何の日かご存知ですか。沖縄慰霊の日です。1945年6月23日に、太平洋戦争における沖縄での組織的な戦闘が終わりました。心静かにこの日を迎え、犠牲になった方々に思いをはせるべきだと考えたのでしょう。明日の沖縄本島地方の予報は晴れ。すでに梅雨が明けていますから、夏至の翌日の、まさに頭の真上から照り付ける太陽の下で、慰霊の儀式が行われるのでしょう。

沖縄戦は、もっとずっと早く終わってしかるべきだったと言われています。最後の何か月間かは、本土決戦を遅らせようと、米軍を足止めするために降伏せずに戦ったとのことです。この、しなくてもいい戦いによって、多くの一般庶民が道連れにされました。沖縄戦が2か月ぐらい早く終わっていれば、原爆も落とされなかったのでしょうか。

学校の近くの、40枚ぐらい貼れるポスター掲示板は、10枚分ちょっとが埋まっていました。東京選挙区の立候補者は34名だそうですから、半分弱と言ったところでしょうか。34名がどんな考えを持ち、どんな政策を掲げているか、私にはよくわかりません。なぜ公示日が1日前倒しになったか知っている人がどれだけいるでしょうか。そもそも選挙戦が1日長くなったことに気付いていない方も少なくないんじゃないでしょうか。

東京選挙区選出とはいえ国会議員なのですから、沖縄のことにも真摯に向き合ってくれそうな人に票を投じたいです。

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5倍、8倍、10倍、12倍‥‥

5月27日(金)

私のうちの近くにあるドラッグストアAは、税抜き100円ごとに1ポイントもらえるポイントカードを発行しています。これは普通のことですね。私もそのカードを作りました。Aは、時々ポイント10倍セールをします。そうすと、私のようなけちんぼは、10倍セールの日を狙って買い物します。何が何でもAで買わなければならないものもなければ、急にAで売っているものが必要になることもありませんから、10倍セールの幕が出ていたらAに入ってみるのです。仕事帰りにふらっと立ち寄って、これはと思うものがあれば買います。

ところが、去年、Aは10倍セールをやめてしまいました。その代わり、8倍セールと5倍セールを始めました。10倍だとポイントをあげすぎて、もうからなくなったのでしょう。私はAに寄らなくなりました。10倍セールの存在を知っていますから、8倍や5倍で買うのは忌々しい感じがします。うちの近くには、AのほかにドラッグストアBや、ホームセンターCもあります。マスクなら、スーパーDにも置いてあります。

私みたいな客が多かったのか、いつの間にかAは10倍セールを復活させました。幕が新しくなったような気もします。入ってみると、以前と同じようににぎわっていました。そういえば、1割引きの日が、月に1日から3日に増えていました。

そして、3月ごろでしょうか、なんと、Aの店先に12倍セールの幕が出ているではありませんか。10倍では客が戻ってこなかったのでしょうか。12倍の日に店をのぞいてみましたが、ほしい物は特になく、何も買いませんでした。こうなると、15倍セールを期待したくなります。

こんなことをしている人が多いから、日本の景気って良くならないんですね。でも、本格的なインフレが来そうだと聞くと、15倍どころか20倍セールまで待ちたくなります。岸田さん、こんな私は非国民ですか。

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たたずむ

5月23日(月)

今週は、アートウィークです。腕に覚えのある学生が、作品を展示したり演奏などを披露したりしてくれます。去年はなかった、クラブ活動の発表も予定されています。

展示会場で作品を見てみると、私の知っている名前もいくつか。Aさんってこんな趣味を持っていたのか。Bさんの感性はなかなか鋭いなあ。Cさんは芸術系志望だから、これくらいは当然かな。…などと、勝手な感想を抱きつつ、鑑賞させてもらいました。

私には芸術的素養というものが欠如していますから、絵を描くとか写真を撮るとか動画をつくるとか、そんな活動は一切しません。でも、ほかの人の力作を見るのは好きです。私の「素晴らしい」と、多くの人たちの「素晴らしい」とが一致するかどうかはわかりませんが、私なりのポイントで芸術作品や文化財を見てきました。

そういったものを見てしばらくその前から動けなくなったのが、ルーブル美術館のモナ・リザと、吉野の金峯山寺の金剛蔵王権現です。モナ・リザは、ルーブルの中では小さい部類に入る絵ですが、オーラというよりは引き付けて放さない何物かを強く感じました。金剛蔵王権現は、青い仏像です。数年前の御開帳で見て、その前に座り込んでしまいました。何かを願ったり祈ったりするのではなく、ただその前から離れがたかったのです。

そんな私の目で見て、じっとたたずんでしまったのが、Dさんの写真とEさんの絵です。この手の作品をもっと見てみたいなあと思いながら、会場を後にしました。明日もまた、見に行くつもりです。

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50年

5月16日(月)

昨日は、沖縄の日本復帰50周年の日でした。報道機関の論調は、基地負担や経済面での格差が埋まらないままだと、厳しいものが多かったです。

沖縄へは何回か行ったことがありますが、一番印象に残っているのは旧海軍司令部壕です。那覇市と豊見城市の境界線上の小高い丘にあります。地下壕にこもって戦っていたのですが、本土決戦を引き延ばすためのような戦いは悲惨を極めました。そして、ここを守っていた大田實少将は、昭和20年6月13日、沖縄戦終結の10日前、自決しました。その際に海軍次官に宛てて打電した電文が、壕の中に掲示されています。

電文の最後に、食料もない中必死に戦った沖縄「県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ 賜ランコトヲ」という文があります。現状を見る限り、“御高配”は米軍基地です。大田少将の最後の言葉は全く無視され続けてきたと言っても過言ではありません。これを読んだ時、本土に住む日本人として恥ずかしかったです。

摩文仁の丘もひめゆりの塔も行きました。それほど有名ではなくても、沖縄はいたるところに戦跡があり、街角でよくハッとさせられます。同時に、米軍基地も普通にあります。首里城から普天間基地まで、どう測っても10キロ弱、琉球王国の陵墓・浦添ようどれからなら5キロ足らずです。皇居を基準に考えると、新宿が5キロを少し切るくらい、お台場が7キロ、高円寺で10キロです。

50年前の日本は上り坂でした。その時に“御高配”ができなかったかなあと思います。“御高配”をしなかったことで某国の覚えがめでたく、繁栄が多少なりとも長続きしたのでしょうか。昨日はニュースを聞きながら、そんなことを考えました。

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過ぎたるは

5月9日(月)

マイナンバーカードの手続きができるというので、昨日、家の近くの会場まで足を運びました。だいぶ前に番号をもらってからほったらかしにしてありました。マイナポイントとか保険証の代わりになるとか、よくわからないこともありますから、ついでに聞いて来ようと思いました。

会場の区民センターみたいなところは行ったことがありますから、すぐわかりました。案内に従ってそこの会議室に入ろうとすると、「マイナンバーカードのご申請のお手続きにいらっしゃられたのでしょうか」と声を掛けられました。うなずくと、「まず、お写真をお撮りします。こちらの椅子にお掛けになられてください。お荷物はそちらのかごに入れられて、マスクは取られてください」と指示されました。言われた通りにすると、「では、こちらの赤い点をご覧になられていただけますか」と新たな指示が。

写真の次は、書類作成。「こちらとこちらにご記入されてください。お写真の裏側にお名前と生年月日を書かれてください。そうしたら、お写真をお貼りになられてください。こちらののりを使われて大丈夫です。はい、では、こちらの封筒に入れられて、こちらにご住所とお名前を書かれてください」「はい、ありがとうございました。お帰りの際にポストにお出しになられてください。1か月ぐらいしましたら、区役所からご連絡がありますから、取りに行かれてください」

なあんだ、その場でもらえるのかと思ったら違うんだ。世の中、そんなに甘くないよね。写真代が浮いただけでも、よしとしなければ。

いかにもアルバイトという感じの若者が世話をしてくれましたが、言葉遣いには辟易しました。私のようなはるかに年上の人を相手にするのですから、失礼のないように丁寧に話さなければという気持ちは伝わりました。でも、居心地は悪かったですね。この人にマイナポイントとか聞いても絶対にわからないだろうと思い、あきらめました。

会場出口に立っていた案内の人に、「ここから一番近いポストはどこですか」と聞いたら、「少々お待ちください」と言って誰かに聞きに行ったきり、5分ぐらい戻ってきませんでした。会場でポストに投函と言っているんだから、ポストの位置ぐらい調べておけよ。

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北の海に想う

4月25日(月)

私が知床半島へ行ったのは学生時代ですから、もう40年ぐらい昔のことです。斜里(今は「知床斜里」というそうです)駅からバスで知床五湖まで言った記憶があります。さわやかな好天に恵まれ、知床連山をバックに、気持ちよく五湖めぐりができました。さらに奥地まで進みたいという気持ちが湧き上がったのと同時に、これ以上奥に進んだら自然の神秘を侵すことになるとも思いました。私が足を踏み入れることによって知床の自然が破壊されたら、何の意味もないではないかと思ったのです。

だから、白神山地も屋久島も、行ってみたいですが行っていません。縄文杉のパワーに打たれてみたいです。青池の青さに吸い込まれてみたいです。でも、それは、気持ちだけにとどめておきます。富士山にも登りたいです。日本の最高峰を極めたいですしまし、登山者数はすでに飽和以上だと聞いていますから、冬晴れの日に東京から拝むだけにしています。

知床の海に散ったみなさんのご冥福を心からお祈りするとともに、行方不明の方々が一刻も早く救出されることを願ってやみません。でも、このニュースを耳にした時にまっ先に感じたのは、観光客も船会社も一線を越えちゃったのかなということです。ここには近づいてはいけない、見てはいけないという領域に踏み込んでしまったので、反撃のパンチを食らったのではないかということです。一線を越えた人は今までにも大勢いたのに、あの船に乗り合わせた人たちだけがこのような目に遭うとは、一罰百戒的で理不尽な気もします。

それ以上に理不尽な目に遭っているのが、ウクライナの人たち…。

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しっかり身構えて

3月17日(木)

寝入りばなを襲われました。ミシミシという音とベッドの揺れで目が覚めました。あ、地震だと思って、時刻を確認しました。異常事態が発生したら、まず時計を見ます。何時何分と確かめることで、落ち着きを取り戻すのです。

程なく揺れのピークは過ぎ去りましたが、揺れが収まるまでにはしばらく時間を要しました。しかし、物が落ちたとか倒れたとかという気配は感じませんでしたから、震度2か3かなと思いながらそのまままた寝てしまいました。

朝起きて家の中を改めて見てみると、いつも開け放っておくドアが半分閉まっていました。1階まで新聞を取りに行こうとエレベーターホールまで出たら、「地震」という表示が出てエレベーターが止まっているではありませんか。私が寝ぼけた頭で感じたよりはるかに激しく揺れたようでした。

新聞を読みながら朝食を取るのが日課なのですが、新聞を取りに行けないのでテレビをつけました。すると、「宮城・福島震度6強」「津波注意報」という言葉が躍っているではありませんか。慌ててネットで調べたら、私のうちのあたりは震度4でした。エレベーターが止まってもおかしくはありません。LINEを見てみたら、地震の直後にKCPの先生方は連絡を取り合っていたようでした。

1階まで階段で下りるなんて朝からしんどいなあと思いつつ、早めに家を出て非常階段に向かうと、エレベーターが復旧していました。おかげで、エントランスのベンチに腰掛けて新聞を読む時間すらありました。

東京メトロは平常運転で、四ツ谷で外に出た時、空の明るさに驚きました。このところ、朝曇っているパターンが続いていましたからね。学校の中は異状なしでした。

3.11に比べれば桁違いに少ないとはいえ、犠牲者や負傷者が出たことには胸が痛みます。日本で暮らす限り、1日たりとも油断はできません。

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一足お先に

3月5日(土)

先週の初めぐらいからでしょうか、朝出勤して御苑の駅からの道をこちらへ曲がると、空の下の方がかすかにオレンジに染まるようになりました。その染まり具合が、日々少しずつ大きくなってきています。もう、空がどれぐらい雲に覆われているかわかるほどになりました。朝が早まるのを毎日実感できる今ぐらいが、1年で一番楽しみです。逆に、朝がだんだん暗くなっていくのを感じさせられる10月下旬あたりは、寂しさが募ります。

もう少し経つと、丸ノ内線が外界に顔を出す四ツ谷で朝を感じるようになり、程なく桜がちらほら咲き始めます。東京の予想開花日は22日だとか。そんなニュースを耳にしたので、この前の日曜日、うちの近くのお花見の名所の桜の枝を、ちょっと背伸びをしてじっくり観察してみました。確かに花芽はついていますが、近くで見ても木肌色でしかありませんでした。気が早すぎたかな。明日、また見てみましょう。

今シーズンは大雪のニュースがよく耳に入ってきます。北海道や北陸、山陰などは交通機関がマヒし、日常生活に影響も出ています。東京も何回か雪に見舞われましたが、新千歳空港から身動きができなくなるほどの雪に比べたら、小雪にもならないでしょう。その北海道も、平年ならば今月下旬には、少なくとも都市部は、積雪が消えます。

東京は春一番が吹いたそうです。最高気温は17.9度、4月上旬並みでした。メートル単位の雪が積もっている地方のみなさんには申し訳ありませんが、東の空だけではなく、肌でも春を感じさせてもらいました。

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